世界中で大ヒットしたファンタジー作品『ハリー・ポッター』シリーズ。この物語の舞台となるホグワーツ魔法魔術学校には、4つの寮がある。組分け帽子により、グリフィンドール寮に入ったハリー・ポッターだったが、もし、スリザリン寮に入っていたら、物語はどのように変化していただろうか。おそらく、全く異なる展開を迎えていたに違いない。
スリザリン寮の入所者には、狡猾さや臨機応変さ、リーダーシップと野心を持った人物が選ばれる。ハリー・ポッターも入学時にはその素質があると見込まれたが、本人が拒否したため、入所することはなかった。
しかしもしスリザリン寮に入っていたとしたら、ライバルであるドラコ・マルフォイとは友達になっていたかもしれない。
もしスリザリン寮に入っていたら、本来のストーリー上の仲間であるロンやハーマイオニーとはそこまで仲良くなっていなかっただろう。ロンについては「不死鳥の騎士団」の一員の息子として把握するくらいで、ハーマイオニーとは出会うことすらなかったかもしれない。このように考えると、ハリーの親友はマルフォイになっていた、ということになる。
本来のストーリーでは、マルフォイは純潔至上主義の父に立ち向かい、結果として家族関係に軋轢が生まれてしまっていた。しかしもし、ハリーと親友同士になっていたら、マルフォイはむしろヒーロー的な役割を担っていたかもしれないのだ。
マルフォイが父やヴォルデモート卿の指示に従わず、デス・イーターにも入らなかったとしたら、興味深い展開となっていただろう。さらに、マルフォイがヒーローになれば、スリザリン寮を出たからといって必ず闇の魔術師になるのではなく、行いや態度によって将来が変わるべきだという原作者J.K.ローリングの基本的なアイデアにも沿うものになっていたはずだ。