「何度でも恋したくなる、奇跡のポップ・プリンス」と呼ばれるHRVY(読み:ハーヴィー、21)。そんな彼がtvgrooveの単独インタビューに応じてくれた。
HRVYは14 歳の時に SNS にアップしたジャスティン・ティンバーレイクのカバー動画で一躍話題となり、2017年に年にユニバーサルミュージック傘下の Virgin EMI よりデビューEP をリリース。以降約3年にわたり、ストリーミング総再生回数8億回を超える楽曲「パーソナル」など、数々のデジタル・シングルやEP を世に送りだしてきた。
またこの「パーソナル」は先日、日本公式のファン・ビデオが新たに公開された。日本ファンのHRVYに対する熱い思いがたくさん詰まった作品は、彼との特別な繋がりを感じられる仕上がりになっている。
「パーソナル」日本公式ファン・ビデオ
そんな彼にtvgrooveは2回目となる単独インタビューを実施。パンデミックによる自宅待機で学んだことなど、楽しそうなSNSの裏話などをたっぷり語ってもらった。
自宅待機で学んだこと
Q.今年は早々から、新型コロナの影響で世界中の人が自宅にこもる生活を強いられています。イギリスでも状況の変化が激しいですが、ご自身が自宅待機をする中で気づいたことや、学んだことはありますか?
HRVY:まず、家からレコーディングができるってことがわかったのは大きい。しかも世界中の人と一緒に作れるんだ。LAのプロデューサーと作業をした時も、前だったら飛行機でLAに行かなきゃいけなかったのに、家、っていうか自分のベッドの上からできた。そうやって家にいて色々なことができるっていうのはいいよね。こういう取材もそう。前までは飛行機でその場所に行かなきゃいけなかった。もちろんいろんな場所に行くのは今でも大好きだよ。でも、こうやって居心地のいい自宅にいながらいろんな人と話ができるのはいいね。
それから、ピアノを少し覚えた。せっかくの機会だから何かピアノが弾けるようになりたいと思ったんだ。それと自分のボーカルを家で録って、圧縮を掛けたり、音の処理をしてプロデュースする術も覚えた。スタジオに入れないわけだから、自分用のマイクを買って、Logic(ソフト)も買った。これまではスタジオに行けばプロデューサーとエンジニアがいたから必要なかった。でも今は自宅で全てやろうと思ったら自分でやるしかない。だから、この数ヶ月、必要なソフトをダウンロードしたりして、勉強した。めちゃくちゃ面白いよ!この自宅待機中、自分のためになったことといえば、人に頼らなくても自分でいろんなことができるようになったことだね。
Q.自宅待機中も音楽を作っていたんですね。
HRVY:そうそう。何もできないし、だらっと何もせず過ごすかってこともできたけど、性に合わなくて、レコーディングが続けられて良かったよ。ネットフリックスを見まくったり、SNSばっかりやって過ごすんじゃなくて、ちゃんと音楽も作り続けたいと思ってたからね。
Q.リモコン&スプレーでDJをするなど、SNSではたくさん面白い動画や写真も投稿してますが、アイデアはどこからわくのですか?
HRVY:あれはDJのコラボ企画だったからクラブっぽいことがしたくて、実は誰かが似たようなことをやっているのをフェイスブックで見たんだ。確か子供の18歳の誕生日か何かで、父親がDJに成り切るってことだったと思う。彼らの場合は、台所で鍋釜を使ってやってたんだ。それをヒントに、クラブ向けの曲で面白い動画を撮ろうと思ったんだ。アイロン代を引っ張りだしてきて、スプレーとかを使って、なんちゃってDJをやろうってね。面白かったよ。あの動画はけっこう好きな人が多かったね。
Q.楽しいアイディアを考えるのは好きですか。
HRVY:そうだね。一日の中で一番時間を費やしているのが、面白い動画や写真、プロモーションの企画のアイディアを考えることだね。だって、「どうも。新曲を聴いて下さい」って普通に言うだけじゃつまらないじゃん?誰も見たいと思わないよね。新しい音楽を紹介するのに、何か面白いやり方はないかっていつも考えている。特に自宅待機中は撮影ができないから、自分でできることを考えなきゃいけなかった。そういう意味でも、自宅待機によって、より創造力を働かせて考えるようになったと思う。
ダンス番組にも出演したHRVY
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差別について、21歳のHRVYが考えること
Q.今年HRVYさんは人種差別撤廃運動の「Black Lives Matter」について声をあげていましたが、HRVYさんのような若い世代は何を最もするべきだと感じていますか?
HRVY:やっぱりもっといろんなことをちゃんと知ることじゃないかな。自分も含めてね。投稿して、発信するのも大事だけど、YouTubeを始め、ネット上には歴史について学べる場所がたくさんある。なぜある行為が特定の文化圏の人たちに不快感を与えるか、といったことを知ることができる。過去に起きたことだから自分には関係ないと、知らないふりをするんじゃなくてね。だって、それを知ることで物事の見方や考え方が変わるかもしれないんだから、関係あるよね。
だから若い世代が今すべきことは、いろんなことを自分で学ぶことだと思う。というのも、ある状況に関して、あまりよく知らないで発言して人を不快にさせても、なんで相手を不快にさせてしまったのかさえわからないし、思いやることができない。相手に説明されても、「そんなの自分の知ったことではない」となってしまう。でも、問題はもっと根深いものなんだ。だからまず色々なことを学んで、知ること。そして周りの人たちにも学んだことを広めること。例えば、世代の違う家族とかに。当然彼らは違う時代に育ったわけだから、価値観も考え方も違うわけで、今の若い人たちのような柔軟な考えを持っていない。食事の時に、誰かが不適切だと思うことを発言したら、それを指摘することも大切だと思うんだ。家族だとなかなか難しいこともあると思うけど、できるのであればしっかり声を発するべきだと思う。SNSだけじゃなくて、直接会話の中でもね。
Q.実際HRVYさんも、自分の親と、今回のBLM運動で学んだことを話したりしましたか。
HRVY:みんなSNSのほうが発言し易いと思うのは、家族が見ていないってわかっているからだったりする。家族によっては、考え方がそれぞれ違ったりするから難しいよね。僕は幸い、自分が支持するものを家族も支持してくれている。でもみんながみんなそうじゃないっていうのもわかっている。だからみんなSNSのほうが、自分の意見や気持ちを発しやすいと思っている。こういう社会問題ともなるとななおさらだ。でも、もしできるのであれば、家に帰った時に家族とも話をして、周りの人とも話をして、彼らの考えを少しでも変えることができるんだったら、絶対に世の中は変わっていくと思うし、運動のメッセージももっと早く広まるはずだ。ネットだけで物事を理解するのは限界がある。それを自分の言葉で直接口頭で他人に伝えることで、より力強くメッセージが伝わるんだと思う。
「変わる必要がある」と呼びかけたHRVY
パンデミックが収束したらここに行きたい!
Q.新型コロナの状況が収束したら、これがしたい!ということは何ですか?
HRVY:どこかにまず行きたい。ずっと家にいたからね。前回日本に行った時は、本当にいろんな場所に行ってて、すごく好きなんだけど、移動や時差ぼけもあって、疲れも溜まっていた。「けっこうキツいな」って。で、今回数ヶ月の自宅待機があって、思った以上にまたいろんな場所に行きたくてうずうずしている。早くチームと一緒に世界中のファンに会いたいと思ってる。だから状況が収束したら、まず飛行機を抑えて、何処かに行きたい。そしてライヴがやりたい。まずは国内でアコースティックのライヴを小さい会場でやってみたいな。
Q.tvgrooveの読者にメッセージをお願いいたします。
HRVY:tvgrooveの読者のみなさん、インタビューを読んでくれてありがとう。何か新しい発見があったかな。みんなのことが大好きだよ。また早くみんなに会いに日本に行きたいと思っている。だから今はどうか気をつけて毎日を過ごしてほしい。愛を込めて。
(インタビュー以上)
アーティスト情報
HRVY(読み方:ハーヴィー):イギリス出身、現在 21 歳。8 歳の時に初めて曲作りをし、14 歳の時に Facebook に公開したジャスティン・ティンバーレイクの「ミラーズ」のカヴァー動画が「歌がうますぎる!」と話題となり、SNS の世界で一躍有名に。同じく 14 歳の時に英・BBC テレビ番組の子ども司会者に抜擢され、HRVY の知名度は急上昇。
2016 年秋、米・ロサンゼルスにて、ベイビーフェイス(米・アーティスト/プロデューサー)とジェス・グリン(英・アーティスト/作詞・作曲家)のチームとレコーディングを行い、音楽活動を本格的に開始。これまでリトル・ミックスやジェシー・J、ジョナス・ブルー、ザ・ヴァンプスなど様々な世界的アーティストとの共演を果たす。SNS 総フォロワー数は、1,000 万人超え。端正な顔立ちや圧倒的美声はもちろんのこと、SNS で度々見せる変顔などのおちゃめな一面や素の表情、ファンへの神対応、キレのあるダンスなど、知れば知るほど、世界中が彼の虜に!“何度でも恋したくなるポップ・プリンス”の世界征服は、まだ始まったばかり??✨