人気SF映画『スター・ウォーズ』シリーズの中でも最も印象的で愛されるキャラクターといえば、ヨーダだろう。しかし彼のバックグラウンドには依然として明らかにされていない部分が多い。
ヨーダのスクリーンデビューは、1980年に公開された『スター・ウォーズ エピソード5/帝国の逆襲』だった。初登場までにはクリエイターの間でデザインについて様々な試行錯誤が繰り広げられ、最終的にフランク・オズが声優を務めるシワだらけの小人のようなキャラクターに決まったのだ。
ヨーダはその後、6つのオリジナル作品の内5つに登場し、スピンオフ作品では主役級の役割を果たしている。ネットフリックスで配信されているドラマ「マンダロリアン」でベビー・ヨーダが親しまれているように、ヨーダそのものの人気が揺らぐことは今後もないだろう。
[PR]ヨーダは「ヤヴィンの戦い」の896年前に誕生したとされている。800年以上をジェダイマスターとして過ごし、彼の弟子は2万人にのぼる。
ヨーダが作品内で登場するのは、亡くなるまでの40年間の戦い方や師匠としての姿だけで、そのパーソナリティは謎に包まれたままだ。しかし、彼の持つ能力や気質、また900年近くにわたる一生など、興味があるファンは多いに違いない。
ヨーダは「スター・ウォーズ」シリーズの中でも重要な役割を果たしているにもかかわらず、彼の種族については作品内で詳しく語られていないのだ。
ヨーダの過去は謎に包まれている部分が多いが、これまでにリリースされている『スター・ウォーズ』コミックや小説、ビデオゲーム、アニメなどをじっくり見てみると、そのヒントが見えてくる。
『スター・ウォーズ』シリーズ内でキーとなるのが、キャラクター達の生い立ちだ。これまでに発表された3つの三部作では、アナキン、ルーク、レイそれぞれの両親やトレーニングの様子、独自の能力について詳しく描かれてきた。
ところがヨーダについては、これまで一切の情報がないのだ。彼の両親や生い立ち、そしてなぜフォースに恵まれているのかという部分に至るまで、分からないことが多い。しかし、ギャラクシーで誕生する生物の多くがクローンであることを考えると、ヨーダもクローンである可能性が高い。
では、ヨーダの師匠は誰なのか。ジェダイとなるためには、必ずマスターからのトレーニングが必要だ。訓練生であるパダワンは、師匠の影響を強く受けることになる。例えば、ドゥークー伯爵から厳格なジェダイ・オーダーに疑いの目を持つことを教えられたクワイ=ガンは、アナキンの指導をオビ=ワンに引き継いだ。
そしてアナキンの反抗心は、アショーカがジェダイ・オーダーを去ることにつながっている。ヨーダはスカイウォーカー・サーガが始まる800年前にはトレーニングを終えていたとされているが、その師匠が誰なのかは明らかにされていない。
しかしそのヒントが、拡張世界である「スター・ウォーズ・レジェンド」に隠されていた。スター・ウォーズ・マガジンの「デザイン・アン・エイリアン」コンテストに応募されたファンの創作キャラクター「ヌカタ・デル・ゴーモ」だ。4本足の蛇のような生物で、ヨーダが沼地の惑星に迷い込んでいる間に、フォースについて指導したとされている。
このように、ヨーダ自身については全てが曖昧で不明確なままだが、『スター・ウォーズ』シリーズは常に進化を続けている。全てが明らかになる日もそう遠くないかもしれない。