オレンジ郡保安官事務所によると、フロリダ州のウォルト・ディズニー・ワールドにあるエプコットにて、入場しようとしたある男とその家族が、マスクを付け替えるよう注意されたことに激高し、警備員に暴力をふるう事件が発生したと発表した。
ウォルト・ディズニー・ワールドは新型コロナウイルス感染予防策としてマスクの形状についても指定をしており、今回男とその家族はそのルールに沿わないマスクをしていたと見られる。
事件が発生したのは8月14日。暴力をふるったとされる男エンリコ・トロは妻と3人の子供たちを連れて園を訪れた。しかし、入場の際、警備員からルールに沿わないマスクをしていることを指摘され、基準を満たしたものに付け替えるよううながされたという。
10分ほどして家族はマスクを付け替え入場エリアにもどったが、子供のうち1人のマスクが適切でなかったため、警備員が再度注意した。するとエンリコ・トロは激高し、警備員に向かって暴言をはきながら「警察を呼べ!こいつらは俺を追い出そうと銃を向けている !」と叫びだしたという。
さらに、エンリコは警備員の頭をはたくような動作をしたため、被害を受けた警備員は上司を呼び、対応することにした。トロの妻は夫の行動をおさえようと駐車場へ連れて行ったが、そこでも暴言は治まらず、警備員の住所を知っている、殺しに行くと叫び続けたそうだ。
警備員にケガはなかったが、エンリコは傷害の疑いで逮捕されることとなった。
ウォルト・ディズニー・ワールドは新型コロナウイルス感染予防策に基づき、ゲストが身に付けるマスクについて、通気バルブや通気口がなく耳にかける紐や穴があいているものと指定しており、バンダナやネックウォーマータイプにものは禁止している。
水曜、ディズニー社はこの件について、「園を訪れるゲストに対し、私たちはスタッフへの丁寧で敬意のこもった対応をお願いしております。多くのゲストがルールを守って楽しんでいただいているなかで、このような悲しいケースに対しては法的処置を取らざるを得ません」と声明を出している。