アダルト系プラットフォーム「OnlyFans(オンリーファンズ)」に参入したことが話題となっているディズニーチャンネルのドラマ「シャキラ !」で知られる女優のベラ・ソーン。しかし彼女の影響により、他のクリエイターたちが迷惑しているようだ。
2016年に設立された新しいアダルト系ソーシャルメディアプラットフォームサービス「OnlyFans」。クリエイター達が製作したコンテンツを視聴者(ファン)が有料で閲覧するという仕組みで、新型コロナウイルス感染拡大の影響で、4月以降新規登録者が激増している。
このサービスはインスタグラムやツイッターでは発信できないような内容も投稿可能であることから、アダルトな内容のコンテンツが多いことで知られ、一般人はもちろん、ポルノ女優、ストリッパーやセックスワーカーたちクリエイターとして参加している。
この「OnlyFans」が最近利用規約の変更を行った。この変更によりクリエイター達の収益が減ってしまうことから、現在批判が巻き起こっている。
先日、女優のベラ・ソーンが当SNSでアカウントを開設した。彼女は自分のコンテンツを月額200ドル(約21000円)で販売。自身のプロモーション画像等を投稿していたが、てっきり成人向けの内容が含まれていると勘違いしたファン達から「詐欺だ」と批判され、ベラ・ソーンが「ヌードだ」と主張するメッセージが掲載されたスクリーンショットが拡散される事態となった。
この騒動のすぐ後「OnlyFans」運営側は、有料画像に50ドル、チップに100ドルという上限を設ける新ルールを設定したのだった。これに加え、クリエイター側が収益を現金化するまでの待機期間がこれまでの7日間から30日間へと変更された。
あるクリエイターはi newsletterの取材に対し、「今回の突然の変更はベラ・ソーンの騒動により返金要求が殺到したことに起因するものだ」と主張したが、「OnlyFans」運営側は「特定のユーザーからの要求に基づいたものではない」と反論した。貴重な収入源を奪われ、今後の生活に不安を覚えるクリエイターも多い。
一方ベラは、開設したアカウントがわずか1日で100万ドル(約1億1000万円)もの売り上げを記録し話題となった。しかしその後、このアカウントを開設した目的が、彼女の次の出演作「ザ・フロリダ・プロジェクト」での役柄のリサーチのためであったことが関係者によって暴露されたのだ。
ベラはLA Times紙のインタビューに対し、「実際に生活する中で『OnlyFans』では何を得られ、何を与えられるのか?このようなプラットフォームが、ユーザーに何をしてくれるのか?実生活とSNSの世界をつなぐものは何なのか?を調査したかったのです」と語っている。
今回の規約変更により損害を受けたクリエイターの1人は、すでにこういったプラットフォーム上ではクリエーターが飽和状態にあることを指摘した上で、「遊び半分で介入してくる有名人にはがっかりする」と口にした。