パルパティーンが初めて『スター・ウォーズ』作品に登場した時、彼はすでに全盛期を過ぎていた。しかし年老いてもなお、その賢さとを武器に銀河元老院やジェダイ共和国を駒のように操っていた。パルパティーンがどのような過去を持ち、ジェダイ共和国を抑え込むような力をどのように身に付けたのか。コミック版に登場するあるキャラクターが、その答えを握っていた。
惑星ナブーの貴族の一員として生まれたパルパティーンは、青年時代にダース・プレイガスと出会いダークサイドへ堕ちてしまう。その後ダース・シディアスとして自らの手で家族を殺害した後も、表向きはシーヴ・パルパティーンとして貴族達との社会的繋がりを持ち続けていた。
コミック「スター・ウォーズ・リパブリック」第64話では、その繋がりの一部として政治家バイダー・キムの息子ロンハー・キムと友人関係にあったことが紹介されている。ロンハー・キムはフォース感知者で、ジェダイとなるべく赤ん坊の頃から訓練されていた。彼は兄弟と母を失ったあと、父を支えるためナブーに戻っていた。
その時点でロンハーはジェダイの騎士の階級まで得ていたが、スピーダーによって殺害されてしまった父を守ることができなかった。彼は暗殺者を捕まえるものの、父の死に関する情報は得られず、パルパティーンが関わっていたのかさえわからないままだった。
その後、バイダー・キムの代わりに銀河元老院へ入ったパルパティーンと再開したロンハーは、自分も父のような政治家になりたいと告げる。しかしパルパティーンは、ジェダイが単に政治家になるよりもジェダイと政治家の同盟を大切にしていた方が賢明だと、ロンハーを説得するのだった。
ロンハーがその後もパルパティーンの側近として働いた。クローン大戦の最中、ロンハーとその弟子は共和国軍に参加し、隠れているフォース感知者を見つけ出すために銀河元老院のメンバーをテストする計画をたてた。
2人はこの計画をパルパティーンに報告したが、銀河元老院のメンバーがやりたがらないだろうという理由で却下し、ジェダイ評議会にも提案しないよう伝えた。しかしその直後、ロンハーとその弟子は大戦中のバトルドロイドによって殺害されてしまうのだった。
パルパティーンは始めから、ジェダイの弱みを握り、ジェダイ評議会や銀河元老院へ入り込むための計画の1つとして友人であったはずのロンハーを操ったのだ。
このロンハーの生涯をたどってみれば、パルパティーンがどのような幼少期をすごし、いかにしてシス・ロードとなったのかが見えてくるだろう。