人気SF映画『スター・ウォーズ』シリーズで、師弟関係にあったアナキン・スカイウォーカーとオビ=ワン・ケノービ。なぜアナキンはオビ=ワン・ケノービを憎み、最終的には殺してしまったのか。コミック「ダース・ベイダー」の中でその真相が明らかになっている。
オビ=ワン・ケノービとアナキン・スカイウォーカーの間にヒビが入ったと思われる瞬間はいくつかあった。きっかけは、アナキン・スカイウォーカーがジェダイ評議会から思うような信頼を得られず、昇進もさせてもらえず、不信感をつのらせたことだろう。アナキンはこの気持ちを、愛するパドメ・アミダラと話すことでなんとか和らげていた。
ところが、映画『スター・ウォーズ エピソード3/シスの復讐』の中で、周りの全ての人物から、自身のパワーに嫉妬するあまりいつか裏切られるのではないかと感じたアナキンは、その怒りから惑星ムスタファ―でパドメ・アミダラの首を締めてしまう。
※ここからコミック「ダース・ベイダー」のネタバレを含みます
しかし、コミック「ダース・ベイダー」の第5号で描かれていた内容は少し異なっていた。アナキンの怒りは「いつか裏切られるのではないか」という思いからくるものではなく、「パドメとオビ=ワン・ケノービが浮気しているのではないか」という疑いからではないかとされているのだ。
コミックの中で、ダース・ベイダーがパドメの死の真相を探るべく反乱軍のデータバンクに侵入するシーンがある。データを解析していくなかで、ダース・ベイダーはパドメが亡くなる場所となったメディカル・ベイにオビ=ワン、R2-D2、C-3PO、そしてパドメが一緒に入っていく様子を発見した。
これがきっかけとなり、ダース・ベイダーは惑星ムスタファーにパドメがオビ=ワンを連れてきたこと思い出す。パドメはなんとかアナキンを変えようとしていたのだ。しかしアナキンは、愛しているはずなのに自分が強くなることを止めようとするパドメとオビ=ワンに嫌気がさしていた。そして、ダース・ベイダーは、死を間近にしたパドメがベッドに横たわる様子を映したホログラムを目にし、怒りを爆発させる。
パドメがベッドで口にしたのは、オビ=ワンの名前だったのだ。パドメとオビ=ワンの浮気を疑っていたアナキンにとって、決して目にしたくないシーンだっただろう。アナキンは、ダークサイドに堕ちてもなお、パドメであれば最後に自分の名前を呼んでくれると信じていた。
妻の浮気を疑う気持ちが、ダークサイドに堕ちる1つのきっかけになったのかもしれない。