人気俳優のトム・ハンクスの出世作ともなった映画『フォレスト・ガンプ/一期一会』。公開されてから16年ほど経過した今、トムの口から驚きのエピソードが明かされた。
『フォレスト・ガンプ/一期一会』の名シーンといえば、ガンプが最愛の人ジェニー(ロビン・ライト)に捨てられたことを乗り越えるために、3年間のクロスカントリー・ランに出発する場面だ。このシーンは、数え切れないほどの映画でパロディ化されているほど有名である。しかし、このシーンは、費用節約のためにカットされるかもしれなかったという。
トムは先日、「In Depth with Graham Bensinger」に出演し、スタジオがクロスカントリーのシーンを撮影したくなかったことを語り、代わりにお金を節約するためにシーンをカットすることを好んだと話したのだ。
「スタジオは、『そんな余裕はないから(クロスカントリー・ランを)やらないでくれ』と言ったんだ。そしてボブ(ゼメキス監督)が『カットするにはあまりにも重要で、だからなんとか(金銭的に)できるだろう』と交渉したけど、それも無理だってなってね」と話し出したトム。それからエージェントを通して、ゼメキス監督から直接話したいと連絡をもらったようだ。
トムは続けて、「彼はボスだからね、彼の言うことはなんでもするって思ったんだ」「彼は『君はフォレスト・ガンプで、君が彼を演じることなければ、映画も成り立たない。カットを公開して、ポストプロダクションの全ての面で君と話をしよう。もし君がただの従業員ではなく、僕の協力者になってくれるならね』と言ったんだ。それで僕は『オーケー、そうしよう、次は何をする?』と話すと、『この作品にはXドルの費用がかかる』となって」と、ゼメキス監督と話した上で、なんと自腹で映画製作の費用を少し補助したと語ったのだ。
あの時、トムが「オーケー」と言っていなければ、あの名シーンは誕生していなかったのかもしれない。