今年3月、ケンタッキー州ルイビルで警察官により銃撃され、死亡した黒人女性ブリオナ・テイラーさん。今週月曜、発砲した警官の1人であるブレット・ハンキソン被告は、ブリオナ・テイラーさんの隣人を「不注意に危険にさらした」などの3つの罪について無罪を主張した。
ジェファソン郡巡回裁判所裁判長のアン・ベイリー・スミス氏は保釈金を15000ドル(約158万円)に設定し、被告側弁護士からの拳銃所持に関する要望を却下している。ブレット・ハンキソン被告は次回、来月28日に出廷する予定だ。
ハンキソン被告が「不注意に危険にさらした」などの3つの罪で起訴に相当するとの発表は、今月23日、アニー・オコネル裁判官によって行われた。なお、ブリオナさんの射殺に関わったとされる他2名の警察官は大陪審により、罪に問われることはないと判断されていた。NBCニュースによると、ハンキソン被告に対する令状はただちに発行されるそうだ。
大陪審の決定に多くの人々から不満の声が上がり、大規模な抗議デモも行われた。
今月、ルイヴィル市はブリオナさんの不当な死に対する和解金として1200万ドル(約12億6500万円)を遺族に支払い、示談を成立させた。ブリオナさんの母タメカ・パルマーさんは「まだ完全な正義への序章にすぎない」とし、「私たちがやるべきことは何かを見極める必要があります。刑事事件として成立させるため、進んでいかなければなりません。彼女の死は事件、いやそれ以上に該当するものです。ブリオナの魂は私たちとともにあり続けます。彼女の名をよんでください。『ブリオナ・テイラー』と」と訴えた。
ブリオナさんの死は、全米での抗議デモにつながった。また、カニエ・ウエストやオプラ・ウィンフリーといったハリウッドの大物達がブリオナさん家族のサポートを申し出ている。
先日、NBCニュースの取材に答えたタメカ・パルマ―さんは、「彼女はすばらしい娘であり、姪であり、友人であり、いとこでした。多くの人に衝撃を与えたのです。家族にも、友人にも、同僚にも。彼女のそばにいた人はみんな彼女のことが好きになりました。彼女は常に周りに気を配り、思いやりをもって接していたのです」と語っている。
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