米ウォルト・ディズニー社は昨年より、過去の作品にて人種差別的な内容を含むことを通知するメッセージの表示を実施しているのだが、今回、より強化した内容に変更することを発表した。
現在、ウォルト・ディズニー社の動画配信サービス「ディズニープラス」にて配信されている過去の映画作品『ダンボ』『ピーターパン』『ジャングルブック』などには、視聴の際に偏見や差別を思わせる内容が含まれていることを勧告する以下のような表示が行われている。
「このプログラムは、人々や文化に対するネガティブな描写や間違った扱い方が含まれています」「この内容は、当時も、そして現在も間違ったものです。我々はこの弊害を認識し、学習し、さらに包括的な未来のために議論するきっかけとしなければなりません」というものだ。
なお、このメッセージは「黄色い顔をした猫がお箸でピアノを弾く」という描写を含む映画『おしゃれキャット』やネイティブ・アメリカンを「レッドスキンズ(赤い肌の人々)」と表現した『ピーターパン』、文化的な偏見や人種差別差別的な内容を含む「わんわん物語」などの作品に表示されている。
同社は昨年11月からこのような警告メッセージを表示しているが、「このプログラムは、制作当初のまま放送されています。文化的に時代錯誤な描写が含まれている可能性があります」という非常に短いものだった。なお、『南部の唄』といった人種差別表現を多く含む作品は配信すらされておらず、視聴できなくなっている。
また、ワーナー・ブラザーズも同社のいくつかのアニメ作品に対し、「民族的、人種的差別」に関するメッセージが表示され、「これらのアニメ作品は現在の社会を反映したものではなく、制作当時の社会的背景をもとにしたものです。このような社会が存在していたことを忘れないため、あえてそのままにしています」と付け加えられている。