これまで、『スター・ウォーズ』シリーズの映画には多くの監督が関わってきた。宗教的な見方をする監督もいれば、それを嫌いながらも宗教的な要素を取り入れた監督もおり、その視点はさまざまだった。
2019年、Guardian誌のインタビューに答えた『スター・ウォーズ』続三部作主演のデイジー・リドリーは、J.J.エイブラムス監督からオファーを受けた際、「これは単なる映画の役ではない。 ある人々にとっては宗教と同じものなんだ。考えられないレベルで物事を変えてしまう」と伝えられたと語っている。
たしかに、『スター・ウォーズ』シリーズによって人生が変わった人も多いだろう。しかし原作者のジョージ・ルーカスは、エンターテイメントが宗教にとってかわることを良しとしなかった。1999年、Time誌の取材で若者たちがこの映画を聖書の代わりのように見ていることについてたずねられたジョージ・ルーカスは、「宗教には宗教の役割があると思っている。映画によって全てを決めてしまうようなことがないように願っているよ」と語り、「人々が生活する世界で、エンターテイメントが宗教的な体験にとってかわるのは良くないと思うな」と付け加えた。ルーカス自身、シリーズを宗教的なものとして見たことはないそうだ。
[PR]一方ルーカスは、シリーズが人々にとって精神的な刺激になることを願っていた。ルーカスは「若者を精神的に刺激するために、映画のなかにフォースを仕込んでおいた。神や宗教を信じるように」と明かし、「私がそのように仕込んだのは、若者が疑問に思ったことについて質問したいと思うようにしたかったんだ。興味を持てないことには疑問ももてないからね。『神は存在するのか、しないのか?』こういった疑問を持たないで生きていくことは、とても残念だと私が思っているからね」と語った。