『スター・ウォーズ』の世界において、ヒーロー役と悪役は常にハッキリと分かれてきた。反乱同盟軍はヒーロー役、銀河帝国軍やとりまきのストームトルーパー達は悪役といった具合だ。
しかしドラマ「マンダロリアン」の中では、この部分が少しあいまいになっている。例えば、この物語でヒーローとされるのは「賞金稼ぎ」と呼ばれる決して褒められた職業ではない人物だ。これまでのルーク・スカイウォーカーやレイのような明らかな善人ではない。
また、共和国再建のために同盟によって設立された「新共和国」も、今や理想とは程遠いものとなってしまった。つまり、共和国が常に味方であるとは限らなくなったのだ。
※ここからは「マンダロリアン」シーズン2の第二話のネタバレを含みます↓↓
[PR]ドラマ「マンダロリアン」シーズン2のエピソード2では、その印象的なシーンが描かれた。マンダロリアンの船レーザー・クレストが、新共和国の交通警官2人によって検問を受けるのだ。特に悪いことをしているわけではないマンダロリアンだが、過去に新共和国の監獄船に近づいたことがあるかと問われ、たまらず逃走してしまう。交通警官が乗るX-ウイングはそんなマンダロリアンたちを攻撃しようとするのだった。
このシーンからわかるのは、新共和国はマンダロリアンの味方ではないということだ。このX-ウイングが銀河を救おうとしているとも思えない。
しかしこれは大きな勘違いだったようで、その後X-ウイングは蜘蛛のような気持ちの悪い生物に襲われて困っているマンダロリアン達を助けにやってくるのだった。味方であるはずの新共和国が、悪役のように描かれた始めての瞬間だった。
マンダロリアンの時代設定を考えると、新共和国はいずれ崩壊くることはわかっているのだが、マンダロリアンやベイビー・ヨーダがそれを体験することになるのか。今後のストーリーも楽しみだ。