ルーカスフィルムが、J.J.エイブラムスに劇場版『スター・ウォーズ』シリーズの制作を譲ったのは間違いだったかもしれないという意見があるようだ。
シリーズ初の実写化ドラマ「マンダロリアン」がシーズン2まで進んだ今、最初からジョージ・ルーカスが「マンダロリアン」の監督ジョン・ファブローに任せておけば、ここまで物議をかもすことにはならなかったのではないかと言われている。
J.J.エイブラムスやライアン・ジョンソンを批判するつもりはない。どちらもすばらしく、個性的で、挑戦的な内容であり『スター・ウォーズ』作品としては成功していた。続三部作に関して、J.J.エイブラムスの作品が好きな人たちとライアン・ジョンソンの作品が好きな人たちで対立することも少ない。しかし2人は協力しあったわけではなく、ルーカスフィルムから依頼されたことでこれまでのストーリーとは関係なく、それぞれが作りたいものを作った。ずっと見続けているファンとしては『スター・ウォーズ/スカイウォーカーの夜明け』を見るまでもなく指摘できた点だ。
[PR]一方、ジョン・ファブローが監督する「マンダロリアン」は『スター・ウォーズ』を深く理解し、尊敬の念をもって作られていることがわかる。映画『スター・ウォーズ』ではあまり取り上げられていなかったコンセプトを「マンダロリアンカルチャー」として引き継いで新たな一面を見せつつ、古くからの映画ファンには懐かしさを覚えさせる演出も含まれており、これが続三部作との大きな違いとなっているのだ。
『スター・ウォーズ/クローン・ウォーズ』で監督を務めていたデイヴ・フィローニも同様の手法を取り入れ、懐かしのキャラクターを存分に活かしつつ、新しいキャラクターも登場させていた。
現在、2人は「マンダロリアン」のエピソード監督を週ごとに担当している。もしこの2人が、もう少し早く監督に名乗り出てくれていたら、また違った映画が見られたのかもしれない…?