2021年の映画配給モデルをめぐり、映画会社ワーナー・ブラザースとある大物映画監督の関係が悪化しているようだ。なおワーナー・ブラザースは先日、2021年にリリースされるすべての映画を劇場と動画ストリーミングサービス「HBO Max」で同時公開すると発表しており、物議をかもしていた。
2002年の『インソムニア』以降、メガホンをとったすべての作品をワーナー・ブラザースとタッグを組んで発表してきた映画監督のクリストファー・ノーラン。彼は12月3日、先日のワーナー・ブラザーズの発表を受け、「映画業界の大手制作会社や映画スター達は、夢の映画会社と一緒に仕事ができるとウキウキしながら眠りについたのに、目が覚めると最悪のストリーミングサービスと仕事をすることになっているんだよ」と批判していた。
そして12月7日、ノーランはThe Hollywood Reporterにコメントを寄せ、「ワーナー・ブラザースは映画制作会社が全力を尽くせる設備を備えているんだ。視聴者が劇場でも家でも楽しめるように。でも、それは今にも崩れてしまいそうだ」「彼らは何を失ってしまうのか理解していない。彼らの決断は経済的につじつまがあっていないし、ウォールストリートの経験が浅い投資家でさえ、混乱と機能不全の違いをわかっているはずだよ」と語っている。なお現在のところ、ワーナー・ブラザースはこれらの批判に対しコメントを出していない。
なおノーランは、映画そのものや劇場での鑑賞を支持している。彼の最新作『TENET/テネット』は、新型コロナウイルスの影響により公開延期を余儀なくされながらも、今年9月に上映されていた。しかしながら、多くの映画館が営業を休止してたこともあり、興行成績はふるわなかった。
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