テイラー・スウィフトの歌詞をよく分析してみると、映画化もされた小説「グレート・ギャツビー」を思いおこさせる部分がある。とくに彼女の最新アルバムからの1曲「happiness」には、この作品をモチーフにしたと思われる内容が多く含まれているのだ。
テイラー・スウィフトとバンド「The National」のアーロン・デスナーによって共作されたこの楽曲は、タイトルに似合わない失恋ソングだ。「グレート・ギャツビー」に登場するギャツビーとデイジーに悲恋同様、「happiness」はゆれ動く恋心とその結末を描いている。
【音源】テイラー・スウィフト「happiness」
「There’ll be happiness after you(あなたの後には必ず幸せが訪れる)/But there was happiness because of you(でもこれまではあなたのおかげで幸せだった)/Both of these things can be true(どちらも本当のこと)/There is happiness(幸せは訪れる)」 とつづられた歌詞には、「7年間にわたる最高の恋愛」に終わりを告げた女性の心情が描かれている。
この曲のモデルとなった人物や物語については明らかにされていないが、「グレート・ギャツビー」に思いをはせた部分があることは確かだろう。歌詞には「I hope she’ll be your beautiful fool(今度は彼女が、ばかを見るといいわ)/Who takes my spot next to you(あなたの隣という場所を奪ったあの子が)」 という内容が含まれている。これは「グレート・ギャツビー」の中でデイジーが娘に対し、「彼女もいつかばかを見るでしょう。でもそれは女の子にとってすばらしい経験なの」と語っている部分から引用されたのではないかと見られているのだ。