歌手のテイラー・スウィフトは現在、自身の過去のアルバムの原盤権をめぐって、音楽マネージャーのスクーター・ブラウンと法廷闘争を繰り広げている。
そして先月、彼女のかつてのレコード会社ビッグ・マシーン時代のマスタ―音源の権利が、スクーター・ブラウンによって未公開株式投資会社シャムロック・ホールディングスに3億ドル以上で売却されたと報じられた。この報道の直後、テイラーはツイッターにて、売却には最後まで抵抗したこと、最後には許可なく実行されてしまったことを告白していた。
これについて、歌手でプロデューサーのファレル・ウィリアムスが先日、Variety紙のインタビューに対し、テイラー・スウィフトを擁護する姿勢を見せている。
ファレル・ウィリアムスはテイラーがこれに対抗し、音源を全て再録音すると主張していることに共感するとして、「アーティストがデビューするにあたって、その楽曲の所有権がないなんてことがあっていいのだろうか。そんな業界、世界全体でみてもありえないよ」と音楽業界においてアーティスト自身が持つ権利があまりにも少ないことに苦言を呈した。
さらに、テイラー現在の状況については、「非常に不運であり、同情する。今のシステムは間違ったことばかりだ。スクーターはビジネスマンでありながら、アーティストの代表であるはずなんだよ。彼の視点で見て良いと思ったから買収したのかもしれないけれど、アーティストにもその所有権を主張する機会があってもいいはずだ」と語った。
ファレル自身は、コロンビア・レコーズから自身のマスター音源の所有権を取得している。これについて、「大きな一歩だった。でも、そうであるべきではない」と語り、「こんなことを祝うべきではないんだ。アーティストにとっては当たり前のことなんだから」と付け加えた。