宇宙での映画撮影。これまでの常識では考えられなかった壮大なプロジェクトに、『ミッション:インポッシブル』シリーズで知られる人気俳優のトム・クルーズが挑戦することが今年大きな話題となったが、なんとロシアがそれに対抗しているというのだ。Screen Rantが報じている。
トム・クルーズは実業家イーロン・マスクが設立した「スペースX(SpaceX)」と、NASA(アメリカ航空宇宙局)と手を組み、映画を実際の宇宙で撮影するプロジェクトを進行中。「スペースX」はロケット・宇宙船の開発・打ち上げといった宇宙輸送(商業軌道輸送サービス)を行っている企業だ。もしこのプロジェクトが実現したら、歴史上はじめて宇宙で撮影される映画となる。
また、宇宙関連の情報を提供しているスペースシャトル・アルマナックの公式ツイッターで、国際宇宙ステーションのマニフェストを示す画像が投稿された。具体的には、2021年10月に「Space X Crew Dragon Axiom Tourist Flight」と記載されており、NASAの宇宙遊泳記録を2つ保持しているマイケル・ロペス=アレグリア中佐、トム・クルーズ、ダグ・リーマンの3名が搭乗することが確認されている。
So its confirmed that @CommanderMLA is flying the @Axiom_Space @SpaceX #CrewDragon tourist mission with Director @DougLiman & Tom Cruise. One seat still to be filled. They are to launch in October, 2021. pic.twitter.com/dn6SLvCOGz
— Space Shuttle Almanac (@ShuttleAlmanac) September 19, 2020
そんな中、Sky Newsの新しい報道によると、ロシアの宇宙機関「ロスコスモス(Roscosmos)」と「チャンネル1(Channel One)」が映画『Challenge(原題)』の制作を2021年10月に開始する予定であるという。
チャンネル1のCEOは、同映画について「これはSFではなく、近未来に起こるかもしれないことを非常にリアルに再現したものだ」と語っている。彼らはまた、この映画に出演する女優のキャスティング・コールも行っており、理想的にはロシア市民で、犯罪歴がなく、訓練を受けるため「胸囲112cm」であることが条件となっている。
トムの映画撮影と同じ時期に、宇宙映画のプロジェクトを開始するというロシア。どちらの映画が先に国際宇宙ステーションで撮影するにしても、歴史的な瞬間に世間は大注目だ。