2016年に公開された映画『ローグ・ワン/スター・ウォーズ・ストーリー』。この作品では2005年の『スター・ウォーズ エピソード3/シスの復讐』以来10年以上ぶりにダース・ベイダーがその姿を見せ、ファンの間でよろこびの声があがった。一方、この作品に登場したベイダーがこれまでにない「赤い目」をしていたことで、驚かされたファンもいたことだろう。実はこの理由は、作品の設定の中で明確に説明されているのだ。
ダース・ベイダーが1977年公開の映画『スター・ウォーズ』シリーズ第1作で初登場することになった際、そのヘルメットは見た目と実用性を両立させるべく試行錯誤して作られた。
日本のサムライからヒントを得たというそのヘルメットは、ダース・ベイダーを演じるデビッド・プラウズの目を隠す必要もあったため、赤と茶色を混ぜたような色のレンズで制作されたのだ。そしてその理由として、ヘルメットの内部が赤いディスプレイになっているためだと説明されてきた。
[PR]しかしその後の技術の進歩により、『帝国の逆襲』『ジェダイの帰還』『シスの復讐』では黒のレンズが採用されるようになった。そのため、『ローグ・ワン』に登場した赤い目のダース・ベイダーに違和感を覚えたファンも少なくなかったのだろう。
そんな『ローグ・ワン』は、その時代背景を第1作『スター・ウォーズ エピソード4/新たなる希望』より少し前としている。そのため第1作目に登場するダース・ベイダーと同じようにするために赤いレンズが採用されたのだという。惑星ムスタファーで燃えたぎるマグマがダース・ベイダーのレンズに反射するシーンでは、その赤さがかなり際立っていたようにみえたが、映画のラストシーンで登場するベイダーの目は第1作目のものとあまり変わらなかった。
ダース・ベイダーのヘルメットは、技術の進化と制作者の努力を反映しているものなのだ。