俳優のジョン・ボイエガが、『スター・ウォーズ』などの超大作シリーズに参加することを「ぜいたくな監獄」だと表現している。
ジョン・ボイエガは2011年、SFコメディ映画『アタック・ザ・ブロック』に出演したことで注目を集め、『スター・ウォーズ』シリーズ続三部作でフィン役を演じ、一躍世界的スターへとのぼりつめた。
昨年6月に「Black Lives Matter(黒人の命も大切)」の運動の1つとしておこなった彼のスピーチには、世界中から称賛の声があつまり、さらにはハリウッド内での人種差別撤廃を求め『スター・ウォーズ』シリーズにおけるフィンの不当な扱いについて訴えた。
そしてディズニーに対し、作品に白人以外が出演したことについてのバッシングが起こった際、俳優達を十分に守ろうとしなかったと主張していた。この主張もあってボイエガとルーカスフィルム社長のキャスリーン・ケネディは対談の場を持つことになり、お互いに納得のいく形でおさまった。
ボイエガはそんなディズニーの姿勢を好意的に受け止めながらも、作品そのものに対するわだかまりはまだ残っているようだ。
先日最新作『Small Axe(原題)』のPRをかねて CinemaBlend のインタビューに答えたボイエガは、『スター・ウォーズ』への参加について以下のように語っている。
[PR]「超大作シリーズに参加するということは、まるでぜいたくな監獄にいるような感じだよ。長い間1つの作品で1つの役を演じていると、使わない筋肉が弱ってきてしまう。だからいつも違うタイプの役をやりたい、別の人間を演じたいを思っていた。だから今回『Small Axe』への参加が決まったときには、監督のスティーヴ・マックイーンに彼の演出について詳しく聞いたんだよ。とてもとても興味深かったし、こんな機会をもらえて楽しみでしかなかった。実際に撮影に入った時には、『これが俺の求めていたものだ』って思ったよ」
確かに超大作シリーズに参加するとなると、数年にわたり同じ役柄に拘束される。さらにテレビドラマ以上に多くの移動やメディア対応、特殊な訓練も必要とされるのだ。同じ役を長年続けることをありがたいと感じる俳優もいる一方で、彼のように息苦しさを感じることもあるのだろう。