『スター・ウォーズ』のスピンオフアニメシリーズ「スター・ウォーズ 反逆者たち」の中で、ダース・モールはその生涯に幕と閉じた。
ダース・モールといえば、1999年に公開された『スター・ウォーズ エピソード1/ファントム・メナス』においてダース・シディアスの秘蔵っ子として初登場し、オビ=ワン・ケノービの敵としてその前に立ちはだかった。ダース・モールとオビ=ワン・ケノービはその後何度か対峙することになる。そして最終的に、ダース・モールは惑星タトゥイーンで宿敵オビ=ワンに看取られながら息を引き取ったのだった。
『スター・ウォーズ エピソード1/ファントム・メナス』にて、師匠から捨てられ、死の淵にたったダース・モールは、その生涯を「復讐」に捧げている。最初のターゲットはオビ=ワンだった。さらにマンダロアのリーダーでオビ=ワンの友人でもあるサティーン・クライズへと映り、ダース・モールは彼女をオビ=ワンの前で殺害する。そんなオビ=ワンは、復讐に燃えることなくジェダイの道を貫き、悲劇を乗り越えた。
[PR]ダース・モールとオビ=ワンはその数年後、「スター・ウォーズ 反逆者たち」シーズン2の中で再会する。
そんな「スター・ウォーズ 反逆者たち」で描かれたダース・モールとオビ=ワンの闘いが、予想以上にあっさりしていたことにがっかりしたファンもいるかもしれない。しかし、フォースのライトサイドとダークサイドの境界線に関して、強いメッセージを発したことは確かだ。
オビ=ワンがライトサイドにこだわり、ジェダイの道を貫いたのとは対照的に、ダース・モールはダークサイドにこだわり、シス卿でこそなかったものの真剣にその身をささげたのだ。それでも、ダース・モールは完全に悪に染まっていたのではないだろう。いずれ「選ばれし者」が皇帝パルパティーンとシスを倒す存在となると信じていたのだ。彼は「選ばれし者」こそが自身の復讐を果たしてくれると口にしていた。
モールは純粋な悪ではなく、彼の周囲の環境により犠牲になったのだ。そのため悲劇として取り扱われ、その死が丁寧に描かれたのだった。そして彼の死により、「選ばれし者」が存在することがはっきりした。