NETFLIXが自社初となるアカデミー賞を獲得を目指し、大金を費やしてたことが明らかになった。
アルフォンソ・キュアロン監督作「ROMA/ローマ」は、劇場公開されず、NETFLIXを介したオンライン配信によるリリースのみながら、アカデミー賞では作品賞を含め、最多タイとなる10部門にノミネート。うち3部門を制し、新たな形での“映画”の躍進として、今年の賞レースでは台風の目となった。
Vultureの報道によれば、NETFLIXは「ROMA」に自社初となるオスカーを獲らせるため、4000~6000万ドル(約44~66億円)をつぎ込んでキャンペーンを展開していたとのこと。投票権を持つアカデミー会員向けのアピールに加え、業界誌やTVコマーシャル、大型看板の設置など、多岐におよぶプロモーションを行っていた。
しかしDigitalSpyに事情通が語ったところによると、こうした大々的なキャンペーンはむしろ逆効果で、一部のアカデミー会員は「作品賞は金じゃ買えない」とのメッセージを込め、あえて「ROMA」を外したとこぼしていたという。
結果的に、「ROMA」は監督賞、外国語映画賞、撮影賞の3部門を獲得した。本作はアルフォンソ・キュアロンの自身の幼少期の体験も交え、1970年代のメキシコ・ローマ地区を舞台に描かれた物語で、大手映画スタジオとは話が折り合わず、NETFLIXによる配信公開にこぎつけたという背景がある。
キュアロン監督は受賞スピーチにて、「ありがとうございます。ここに立てるのはいつになっても新鮮な気持ちになります。(中略)先住民の女性を中心にした映画を認めてくれたアカデミーに感謝を。アーティストである我々の仕事は、他の人が目を向けないところに目を向けることです。目を背けることを促される時代だからこそ、その責任はより重大なものになるのです。(スペイン語で)ありがとうリボ、ありがとう僕の家族、ありがとうメキシコ」と述べていた。
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