ディズニーが『ラ・ラ・ランド』のエマ・ストーンを主演に迎え、名作アニメーション『101匹わんちゃん』のヴィラン(悪役)クルエラの誕生秘話を実写映画化した、最新作『クルエラ』。本作がなんと「暴力&テーマ」コンテンツとしてPG-13指定を受けた。
アメリカ映画協会によって定められたレーティングシステム。「R指定」は17歳未満のは保護者の同伴が必要となり、「PG-13指定」は13歳未満の鑑賞に保護者の注意を促すレーティングだ。なお、アメリカのレーティングと日本のレーティングには若干の差がある。
ディズニー最新作である『クルエラ』は、ディズニー映画としてはかなりめずらしい、PG-13指定を受けると報じられた。このレーティングは、映画協会のCARA委員会(Classification and Ratings Administration)によって定められている。本作は、パンクムーブメント吹き荒れる70年代のロンドンを舞台にに、デザイナーを目指す一人の少女・エステラが野望に燃えながら働き続けるが、カリスマ的なファッションデザイナーのバロネスとの出会いで運命を変えていくというストーリーだ。
前述した通り、このレーティングはディズニー映画ではめずらしいが、前代未聞のことではない。『パイレーツ・オブ・カリビアン』は、ディズニー映画として初めてPG-13指定となり、また去年話題となった実写版『ムーラン』も戦争シーンでの暴力描写によりPG-13指定となっていた。
先日、『クルエラ』の予告編が公開された際、その直後に、DC映画で物議を醸した『ジョーカー』や『ハーレイ・クインの華麗なる覚醒 BIRDS OF PREY』と比較する声がネット上で相次いだ。そのため、DCの悪役映画との比較が、このレーティングになるきっかけになったのでは?というウワサも浮上している。『ジョーカー』といえば、孤独だが心優しかった男が「悪のカリスマ=ジョーカー」に変貌していく様を衝撃的に描いている。中には過激なシーンも多々含まれており、監督のトッド・フィリップスは、ホアキン・フェニックス(ジョーカー役)の即興演技が過激すぎて削除したということも語っていたほどだ。
ディズニーがDC映画と同じような悪役路線でいくのであれば、このPG-13指定は正当だといえるだろう。『クルエラ』の全米公開は 5月28日を予定している。