昨年5月、アフリカ系アメリカ人のジョージ・フロイドさんが、無抵抗だったにもかかわらず元警官のデレク・ショービンによって殺害された事件で、元警官に有罪判決がついに言い渡された。
昨年5月25日、アメリカのミネソタ州ミネアポリスで、アフリカ系アメリカ人のジョージ・フロイドさんが、白人警察官のデレク・ショービンに7分以上にわたり首をヒザで圧迫され、そのまま亡くなるという悲惨な事件が起きた。無抵抗のフロイドさんを拘束した警察官は、フロイドさんが「息ができない」と助けを求めたにもかかわらず、それに応じず死に至らしめた。また、フロイドさんが黒人で、警官が白人であったことから、人種差別の象徴ともいえる事件となり、全米はじめ世界位各地で「Black Lives Matter(黒人の命は重要だ)」の抗議デモが行われ、現在も続いている。
事件後、フロイドさんの首を膝で圧迫し、直接殺害に関与したデレク・ショービン被告は、第3級殺人と過失致死に加え、第2級殺人の罪に問われ、また、当時現場にいた残りの3名、トウ・タオ、J・アレクサンダー・ケーン、トーマス・レーン被告は殺人ほう助と扇動の疑いで起訴されていた。
そして今回、裁判でついにデレク・ショービンが、第2級殺人罪などすべての罪で有罪評決を下された。
12人の陪審員たちは10時間以上に渡る審議の末、評決を下した。量刑は8週間後に言い渡される予定で、最高刑は懲役40年になると言われている。
フロイドさんの遺族の弁護士であるベン・クランプは、評決が言い渡された数分後にツイッターを更新。「有罪だ!ジョージ・フロイドさんの家族についに正義が与えられた。この評決は歴史上のターニングポイントであり、法執行機関の説明責任の必要性において明確のメッセージを送っている。アフリカ系アメリカ人の正義はアメリカ全土の正義です!」とツイート。さらに今後も警察は責任を負い、これ以上不当な殺害を防ぐよう訴えかけた。
GUILTY! Painfully earned justice has finally arrived for George Floyd’s family. This verdict is a turning point in history and sends a clear message on the need for accountability of law enforcement. Justice for Black America is justice for all of America!
— Ben Crump (@AttorneyCrump) April 20, 2021