ニュージーランドのブックフェスティバルで行われる予定だった、人気ファンタジーシリーズ「ハリー・ポッター」をテーマとしたイベントが中止となったことがわかった。原作者であるJ.K.ローリングによるジェンダー差別発言が原因だという。
Stuffが報じたところによると、フェザーストーン市で開催されるブックフェスティバルの主催者が、J.K.ローリングの問題ツイートを受けて同イベントで実施する予定だった「ハリー・ポッター」のクイズコーナーを中止にしたという。
J.K.ローリングは以前、「生理のある人? そういう意味の言葉が、かつてあったんじゃない?ウンベンだっけ?ウインプン?ウーマド?」とジェンダー差別ととれるツイートを発信し、世界中のみならず「ハリー・ポッター」の出演者からも批判を浴びていた。
さらに「性が存在しないものであるなら、同性同士が惹かれあうことはない。性が存在しないものであるなら、世界中で女性が直面している現実がなかったものになってしまう」とも付け加えていた。
主催者側は「ハリー・ポッター」のコーナーを中止するにあたり、専門家やLGBTQの人々にも話を聞いたという。
責任者のピーター・ビッグス氏は「(話し合いの)結果、コーナーを実施することで一部の人々に苦痛を与える可能性があるとの意見が圧倒的に多く、それは私たちのやりたいことに反すると判断しました」と語り、「私たちはいつも、このイベントがすべての人を暖かく出迎え、全員が楽しめる場所でありたいと考えています。そのため、『ハリー・ポッター』をやらないとの意見にいたったのです」とつづけた。
現地のLGBTQ支持者も、今回の主催者の判断に賛成するとしており、「今回のコーナーの中止は、トランスジェンダーの若者たちをサポートし、社会が一体となるための大きな決断だったと言えるでしょう」と語った。