5月8日、人気番組「サタデー・ナイト・ライブ」にゲスト司会者として出演した米テスラ社CEOのイーロン・マスク氏。視聴者の受け止め方はおおむね好評だったようだが、仮想通貨「ドージコイン」についてはそうも行かなかったようだ。なんと彼の番組出演後に、その価値が急落したのだ。
ドージコインの愛好家たちはイーロン・マスク氏が同番組の中でこの通貨について解説したことにより、価格が1ドルまで上がるのではないかと期待していた。もしこの願いがかなっていたら、それまで70セント前後だったことを考えるとかなりの高騰ということになる。
しかし、実際に起こっていたのはファンたちの期待とはまったく反対の現象だった。番組が始まるころには47セントまで急落。その後午前2時までになんとか55セントまで回復した。
仮想通貨取引所のRobinhoodは、この下落ぶりにパニック状態になったようで、「現在仮想通貨の取引に問題が発生しています。速やかに解消するよう取り組んでいるところです」と発表していた。
同番組の「Weekend Update」のコーナーにて、ロイド・ロスターバーグという人物に扮し蝶ネクタイを身につけたイーロン・マスク氏は、共演するマイケル・チェやコリン・ジョストの「ドージコインとはいったい何なのか？」という質問にこたえたが、最終的には「詐欺みたいなものだよ」と結論づけていた。
ドージコインは2013年、ビットコインやイーサリアンなどのパロディとしてつくられた仮想通貨だ。それまではあくまでも遊びのつもりで作られものだったが、今年2月にマスク氏がドージコインについて暗示するようなツイートをしたことから注目を集め、価格が急上昇していた。
