アメリカの体操選手シモーネ・バイルズは言うまでもなく一流だ。そんな彼女がこの度、女子体操選手として初めて跳馬種目で最高難度の技を成功させた。
シモーネ・バイルズ選手は22日、インディアナ州インディアナポリスにあるインディアナ・コンベンションセンターで開催された「2021 GK U.S. Classic」に出場。跳馬種目で最高難度の大技「屈身ユルチェンコ2回宙返り」を成功させたのだ。これまでに女子選手でこの技を着地まで完璧に成功させたものはいないため、体操界初の快挙となる。
Simone Biles just became the first woman in history to land a Yurchenko double pike in competition 👸🏾 pic.twitter.com/bVoZrqgRBK
— Coach Christi 👩🏾⚕️🥎 (@SnapMyAd) May 23, 2021
走り出す直前の緊張した面持ちから、力強い踏み切り、一切ブレのない完璧な宙返りから着地まで、まさに「すばらしい」としか言いようのない完成度だ。今回の大技を審査員たちはDスコア(演技価値点)を同種目最高の6.6、Eスコア(エレガントさ)を9.5と認定。同種目だけでなく全種目を通して1位を獲得した。
競技を終えたシモーネ選手は幸せそうながらも落ち着いた様子で「大会本番で成功させることができてよかったです。まだ理想通りといえるまで至らなかった点もありますが、私はまだやれると思っています。これからも、自分の能力や体操にかける思いをアピールしていけたらと考えています」と語った。
自身にとって2019年の世界選手権以来1年以上ぶりの実戦となる舞台で見事な復活をみせたシモーネ選手。今後は6月末に行われるオリンピックアメリカ代表選考大会に向けて調整を行う予定だ。この調子でいけば、7月に開催される東京オリンピックでも素晴らしい成果を残してくれることは間違いないだろう。
なおシモーネ選手は2016年に開催されたリオオリンピックでも体操で4つの金メダルと1つの銅メダルを獲得している。