アメリカの人気下着ブランド「ヴィクトリアズ・シークレット(Victoria’s Secret)」が、「エンジェル」制度を廃止することを発表し、新たなスタイルを構築していくことを発表した。
「ヴィクトリアズ・シークレット」といえば、世界最高峰のモデルを集結させた「エンジェル」と呼ばれる広告塔モデルたちがいることで有名だ。過去にはジゼル・ブンチェン、ミランダ・カー、アドリアナ・リマらがその一員となり、エンジェルに選ばれることはモデルにとっての名誉と言われてた。
そんな「ヴィクトリアズ・シークレット」だが、他の下着ブランドが様々な体型のモデルを起用し、多様性をもたらしたにもかかわらず、チーフ・マーケティング・オフィサーで、ショーのキャスティングディレクターを務めるエド・ラゼックが、“トランスジェンダーやプラスサイズのモデルは採用しない”とブランドの方針を明らかにしたことで大バッシングを受ける事態に。またエドはセクハラ発言も明るみになり問題視され、その後はブランドの人気と売り上げは低迷していってしまった。その後同ブランドはプラスサイズモデルや、トランスジェンダーのモデルを起用するようになった。
そんな「ヴィクトリアズ・シークレット」が、生まれ変わろうとしている。
6月16日(水)、「ヴィクトリアズ・シークレット」は、「エンジェル」の制度をなくし、新たに「VS Collective」という、美の基準を再定義するための新たなグループを結成した。
ニューヨークタイムズ紙のインタビューで、チーフ・エグゼクティブのマーティン・ウォーターズは「世界が変わろうとしていた時、私たちは対応するのが遅すぎました」「私たちは男性が望んでいることをやめ、女性が望んでいることを大切にする必要がありました」とコメント。
「VS Collective」は、女優のプリヤンカー・チョープラー、サッカー選手のミーガン・ラピノー、南スーダンの難民でモデルのアドゥート・アケチ、中国のフリースタイルスキー選手アイリーン・グー、写真家で「#Girlgaze」の創設者のアマンダ・デ・カディネット、プラスサイズモデルのパロマ・エルセッサー、そしてブラジル人モデルでトランスジェンダーのヴァレンティーナ・サンパイオの7人をフィーチャーすることを発表した。
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またこのメンバーたちは、下着姿でポーズをとることにしばられず、マーケティング資料と新たなポッドキャストに重点を置き、来年の春には新たなプロジェクトが導入されると伝えられている。