世界中のサーカス業界が、変革の時を迎えている。ベトナムを拠点に活動するハノイ・セントラル・サーカスは今週、今後のパフォーマンスに関する大きな決断をおこなった。
中国とベトナムで動物福祉の改善に取り組む財団「アニマルズ・アジア」によると、ハノイ・セントラル・サーカスは今後、ショーの中で野生の熊を使用することをやめるとし、所有していた4頭のツキノワグマをアニマルズ・アジアに引き渡したという。熊たちは今後、ベター・レスキュー・センターと呼ばれる保護地区で過ごすことになる。
これにともない、ハノイ・セントラル・サーカスはここ数年の間で動物を使用したパフォーマンスを取りやめた15の団体のうちの1つとなった。アニマルズ・アジアはこのような動きが世界の動物福祉にとって大変重要であるととらえており、他のサーカス団も続いてほしいと訴えている。
引き渡された4頭のツキノワグマはすでに、アニマルズ・アジアが管理するタムダオ県内の保護地区に到着しており、チリー、サフロン、ティエウ、グンと名付けられた。
アニマルズ・アジアのハイディ・クィンさんは発表した声明の中で、「これまで過ごしてきた数年間の中で初めて、この4頭の美しい熊たちは大きく開かれた空間で過ごし、足元には青々とした新鮮な芝生を感じることができます。彼らは木に登ったり餌を探したり、土を掘ったり新しい友達と遊んだりと、本能のままに行動することができるようになるのです」と語っている。
2019年、アニマルズ・アジアは2頭のメス熊をハノイ・セントラル・サーカスから譲り受けている。今回4頭引き渡されたことでかつてサーカス団にいた6頭の熊たちが大自然の中でまた一緒に暮らせることになったのだ。
tvgrooveをフォロー!