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生存率2%のがんと闘う女性歌手の魂の歌声に全米が感動! 彼女が明かした衝撃の事実に会場騒然・・・あの辛口審査員が涙した理由とは[動画あり]

ナイトバード(左)、サイモン・コーウェル FILMS/TV SERIES
ナイトバード(左)、サイモン・コーウェル

米NBCの人気オーディション番組に出場した、末期がんと闘う、ある歌手のパフォーマンスが番組史上、もっとも美しく感動すると話題を集めている。

米オハイオ州出身の女性歌手ナイトバード(30)は、6月初旬に全米で放送された人気オーディション番組「アメリカズ・ゴット・タレント」に出演。同番組は、歌やダンスから、マジックや一発芸など多種多様な「才能」が集結する人気番組で、過去に多くのスターを輩出してきた。

 

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現在、同番組は第16シーズンが放送中であるが、6月8日の放送回で登場したナイトバードのパフォーマンスが、全米に感動の渦を巻き起こした。

舞台に登場したナイトバードは、「ここに来られて幸せです」「自作曲の『It’s Okay』を歌います」と嬉しそうに語った。この曲は、昨年彼女の身に起きたことについて書かれた曲だという。

曲の内容について多くを語らない彼女に「仕事は何をしているの?」と審査員のホーウィー・マンデルが尋ねると、彼女は少し切ない表情になる。実は彼女は、長年にわたって大きな病と闘っていたのだ。

「がんを患ってからしばらく仕事はしていないんです」と一息で答えると、会場は静まり返った。それでも彼女は1人、前向きな姿勢を崩さない。「でも、私は平気です(It’s Okay)」と明るく言い放つと、会場からは賞賛の拍手が起こった。

辛口プロデューサーとして知られる審査員サイモン・コーウェルが「いまはどうなの?」と現在の容態を尋ねると、彼女は「前の診断で肺、脊椎、肝臓に腫瘍がありました」と衝撃の事実を告白した。なんとナイトバードは、いまも深刻ながんと闘い続けているのだ。

衝撃の連続に会場中が静まり返る中、「重要なのは、みなさんに困難以外の私を知ってもらうことです」と力強く語った。この言葉こそ、彼女がこの場に来た理由なのだ。

ステージにマイクがセットされると、彼女は喜びを噛みしめるような表情で天を仰ぎ、羽を広げる仕草をした。そして透き通るような歌声で、自身のがんとの闘いの記録をつづった自作曲「It’s Okay」を歌い始める。

【動画】魂の歌声で全米に感動をもたらしたナイトバードのパフォーマンス

歌詞和訳
夏にカリフォルニアに来て 気分を変えるために名前を変えた
すべての問題は置いてきたと思った でも爆弾は時間の問題
そうよ、もう隠せない 自分にうそをついている
でも良い、それで良い
みんな迷いながら進んでる いいの
100ページ書いて燃やした すべてを
黄色信号を突き進む ふり返らずに
そうよ、もう隠せない 自分にうそをついている
けど良い それで良い
みんな迷いながら進んでる
良いの、時々なら

昨年の夏、彼女は医師に6カ月の余命宣告をされ、そのすぐ後にパートナーから離婚を切り出された。死の恐怖と、愛する人からの拒絶。彼女が味わった悲しみと恐怖は、想像を絶する。

この歌詞からは、そのような絶望の中でもIt’s Okayと希望を見出し、前に進もうともがく彼女の強さが伝わってくる。

歌い終わると、審査員は全員スタンディング・オベーションで彼女のパフォーマンスを称え、会場からは割れんばかりの拍手が巻き起こった。

審査員のホーウィー・マンデルは、「私が舞台の歌手を見極めるのはいつも“本物”かどうか。今シーズン、あなたが一番本物だと感じた」と彼女のパフォーマンスを絶賛した。同じく審査員の、ハイディ・クルム、ソフィア・ベルガラも彼女の歌声の美しさ、歌詞の力強さを絶賛した。

そして最後にコメントしたのが、ワン・ダイレクションやリトル・ミックスの生みの親としても知られる、辛口審査員サイモン・コーウェルだ。

「本当によい声だ。ホーウィーに完全に同意する、きみは本物だ。きみの何気なく語った言葉は…何か大切な…」と言ったところで、普段は冗舌(じょうぜつ)なサイモンが珍しく言葉を詰まらせた。

サイモン・コーウェル

サイモン・コーウェル

サイモンは、昨年8月に電動自転車の試運転で背骨を折るけがを負った。一歩まちがえれば歩けなくなっていたかもしれないほどの大けがで、リハビリ生活も過酷なものであった。仕事にも出られず、絶望していた当時の記憶がよみがえったのだろう。

言葉を詰まらせるサイモンに、ナイトバードは「困難な状況がよくなるのを待つんじゃなくて、とにかく幸せでいようと決めるのが大切なんです」と語った。この言葉は、いまこの瞬間も世界中で困難と闘っているすべての人へ向けた、ナイトバードからのメッセージともとれる。

その言葉を聞き、サイモンは深く感銘を受けた様子を見せる。しばらく何かを考えこみ、「でも、今年はほかにもすごい歌手が何人もいる。きみにYesはあげられない」と意外な言葉をかけた直後、「その代わりに、ほかのものをあげよう」と言って、ゴールデンブザーを叩いた。

ゴールデンブザーとは、各審査員が1シーズンで1度だけ、もっとも気に入った参加者に押すことができるボタンである。押された参加者は、準々決勝(生放送)への出場資格を無条件に獲得する。それと同時に、世間にも広く認知されるため、その後のキャリアにとっても大きなプラスとなる。そのため、ゴールデンブザーを獲得することは、参加者にとって最高の栄誉とも称される。

 

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サイモンからの最高の栄誉を獲得し、祝福のゴールドの紙吹雪に包まれたナイトバードは、泣き崩れて喜びを爆発させた。サイモンはステージにかけより、「きみのすべてがすばらしい」と健闘を称え、熱い抱擁を交わした。

パフォーマンス後、ナイトバードは自身の病状について「生存率は2%。でも2%はゼロじゃない。これがどんなにすばらしいことなのか、みなさんに知ってほしい」と語った。

 

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厳しい現実を前にしてもなお、彼女は夢と希望を見出し、前に進もうとしている。だからこそ、彼女の口から放たれる言葉はこんなにも我々の心に響くのだろう。

次のステージでは、どのようなパフォーマンスを魅せてくれるのだろうか。儚くも希望に満ちた歌声と自作曲を引っ提げ、世界一の称号を目指し羽ばたくナイトバードを見守りたい。

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