新型コロナウイルスのワクチンを製造している大手製薬会社ファイザーが、連邦保健局と会合を行い、ワクチンの3回目接種を推奨する「ブースター接種」について話し合うことが分かった。
先日ファイザー社とパートナーのバイオンテック社は、同社が製造したワクチンの効力が最初の接種から6か月で弱まることから3回目の接種を推奨すべく欧米の規制当局に承認を求める計画を発表している。これを受け、米食品医薬品局(FDA)と米疾病対策予防センター(CDC)は即座に、「現時点でアメリカ国民にブースター接種は不要」との返答を出した。
Washington Postが報じたところによると、ファイザー社は月曜にもFDAの担当者と面会する予定だそうだ。これに対し、アメリカ保健福祉省は特にコメントを出していない。
この会合には、アメリカ国立アレルギー・感染症研究所のトップでアメリカ国内の感染症対策のトップをつとめるアンソニー・ファウチ氏をはじめ、CDCの責任者も招待されており、日を改めて行われる可能性があると報じられている。
アンソニー・ファウチ氏は日曜、さまざまなテレビ番組のインタビューに応じ、ワクチン接種者の間でも感染が広がっていることから保健局が今後ブースター接種を必要とする可能性は捨てきれないとしながらも、推奨にはさらなるデータが必要になると語った。
なおアメリカ保健局は依然として、ワクチン未接種の人々に早急に接種するよう、うながしている。これは現在、アメリカ国内のワクチン未接種者を中心に変異ウイルスであるデルタ株の感染が拡大しているためだ。
ヨーロッパ政府は、ワクチンが変異株に対しても有効であるとの見方を示している。またカナダは、今後変異株の発生状況を注視しながらブースター接種の可能性についても探っていくという。
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