現在開催されている東京オリンピックにて、途中棄権することを発表した体操女子アメリカ代表のシモーネ・バイルズ選手。金メダル最有力候補として大きな期待がかかっていたこともあり、発表直後には心無い言葉がぶつけられることもあった。そんな彼女が、途中棄権発表後初めて自身のSNSを更新。支援する声を贈った人びとに対して感謝のメッセージをつづった。
シモーネ・バイルズ選手は自身のツイッターにて、「あふれる程の愛と支援の声をいただき、自分が成績や体操以上の存在であると気づくことができました。これは、私がこれまで信じきることができなかったことです」と投稿している。
the outpouring love & support I’ve received has made me realize I’m more than my accomplishments and gymnastics which I never truly believed before. 🤍
— Simone Biles (@Simone_Biles) July 29, 2021
これまで数々のケガや病気を経験しながらも、多くの勝利をつかんできたバイルズ選手は、同世代の中でも間違いなくトップレベルといえるアスリートであり、若い世代からは憧れの存在となっている。27個の金メダルを獲得、5つの世界選手権のタイトルを持ち、4つの技に自分の名前が付けられている彼女は、まぎれもなく史上最も偉大な体操選手だといえるだろう。
体操団体決勝からの棄権を発表した今週火曜、バイルズ選手は記者団に対し、「私は自分の心の健康に集中したい。自分の健康と幸福を損なうようなことはしたくない」「自分の頭と闘わないといけないって、最悪」と語っている。なお、アメリカ代表はこの種目で女子体操で銀メダルを獲得した。
その後、バイルズ選手は個人総合決勝からも棄権している。これを受け、ネット上では彼女を「弱虫」や「いくじなし」と攻撃する声が挙がった。それでも、バイルズ選手の肩にのしかかるプレッシャーを十分に理解する他のアスリートや著名人からは彼女の決断を支持する声も多く、勇気を出して棄権したことを称賛する言葉が贈られていた。