HBO Maxで7月29日から配信されているアニメシリーズ「The Prince」。公開直後から賛否両論の声が挙がる中で、このアニメの声優をつとめる俳優のオーランド・ブルームが擁護にのりだした。
この新番組は、ブラックジョークで有名なアニメ「ファミリーガイ」風にイギリス王室を皮肉るような内容となっており、イギリス国民からは自国の文化を馬鹿にしていると批判の声が挙がっていた。そんな番組に登場するキャラクター、ヘンリー王子の声を担当するのがオーランド・ブルームだ。彼は番組製作の意図について、「悪意はない」と語る。
1年前、The Hollywood Reporterの取材に対し、「悪意があるわけでも、皮肉る意図があるわけでもない」と語ったオーランドは、この作品の原作者でありジョージ王子の声を担当するゲイリー・ジャネッティを「ゲイリー、彼は実情をよく理解している。とても賢くて時代に敏感な人物だよ」と称賛していた。
それでも、わずか8歳の少年であるジョージ王子をクセのあるキャラクターに仕立てたこの作品への批判の声は大きく、先日この作品を自身のインスタグラムでPRした俳優アラン・カミングの投稿には、「王室であろうとなかろうと、子供を巻き込むべきではない」とのコメントが書き込まれていた。なおアラン・カミングはこの作品で王室につかえる執事オーウェンの声を担当している。
一方オーランドはこの作品への出演について、「一か八かの勝負にでた」と語っており、最初は後ろ向きだったが婚約者ケイティ・ペリーに説得されて決断したと明かしている。
オーランドは「最初は僕も、『うーん、僕はイギリス生まれだし、自分のルーツに誇りを持っている。この作品は自分の中でどうとらえればいいんだろう』って考えていたんだ。イギリス王室がいかに国民から愛され、一方いかに国民から嫌われているか知っているしね」と当初の想いを語りつつ、「僕は普段、人をバカにするようなことはしない。でも、この作品はとてもよく練られていてウィットに富み、愛にあふれた方法で作られているんだよ」と続けた。
さらに、「ケイティがこの作品を少しだけ見て、『やるしかないじゃない!この作品、すばらしいわよ』って言ったんだ」と背中を押した婚約者の言葉を明かしていた。