アーティストやレコード会社の希望によって、ミュージックビデオ(MV)にかなりの制作費がかけられることは珍しくない。
印象的なMVを作るため、高額を投資することにはもちろんいい側面もある。インパクトを残せばMVを中心に人気を集め、チャートの上位を狙うこともできる。さらに次の世代に影響を与えるような文化的な変化をもたらすこともできるのだ。
過去何十年にもわたって、多くのアーティストが自分たちの楽曲をブレイクさせるべく、さまざまなMVを世に出してきた。最新テクノロジーを活用したり、スーパースターを特別出演させたり、大がかりなセットにしたり。そしてその中には、高額な制作費がかかったMVも存在する。
そこで今回は、「最もお金がかかっているミュージックビデオ」TOP10を紹介する。
なおここで紹介するランキングは、実際の支出額ではなく現在の貨幣価値に換算して算出したものだ。
10位 リンプ・ビズキット「Rollin’ (Air Raid Vehicle)」
制作費: 460万ドル
2000年に発表されたこちらのMVには、当時公開されていた映画『ズーランダー』から俳優のベン・スティラーとスティーブン・ドーフが特別出演した。
9位 MCハマー 「2 Legit 2 Quit」
制作費: 470万ドル
1991年にリリースされた同名のアルバムからのヒット曲は、15分間にも及ぶ超大作MVとともに発表された。
8位 マイケル・ジャクソン 「Bad」
制作費: 500万ドル
1986年、ニューヨーク市ブルックリンで1か月以上かけて撮影されたMVは18分間にも及ぶものだった。
7位 アクア 「Cartoon Heroes」
制作費: 520万ドル
「Barbie Girl」で知られるアクアだが、最もお金をかけたMVは2000年発表のシングル「Cartoon Heroes」のものだった。
未来的な映像が盛り込まれたこのMVには、バンドメンバー達が地球を守るため怪物に立ち向かうというストーリー仕立てになっている。
6位 ガンズ・アンド・ローゼズ 「Estranged」
制作費: 750万ドル
「Don’t Cry」「November Rain」に続く三部作となっているこちらのMV。一部はドイツのベルリンにあるオリンピアンシュタディオンで撮影された。
5位 マイケル・ジャクソン 「Black or White」
制作費: 760万ドル
マコーレ・カルキンやタイラ・バンクスなど、多くのスターが登場したMV。窓ガラスを割ったり車を破壊したりする映像が含まれていることから、当時物議をかもしていた。
4位 マドンナ 「Bedtime Story」
制作費: 840万ドル
1994年に発表された同名アルバムからのヒット曲。当時としてはかなり先進的なデジタルエフェクトを使用して製作された。
3位 マドンナ 「Die Another Day」
制作費: 870万ドル
グリーンバックを使用した高度なCG技術を活用し、マドンナが自分自身と戦う映像が記録されている。当時のグラミー賞にもノミネートされた。
2位 マドンナ 「Express Yourself」
制作費: 1040万ドル
1927年に公開された映画『メトロポリス』からインスパイアされたMV。登場するキャストやセットにいたるまで、すべてマドンナ自身がたずさわっている。
1位 マイケル・ジャクソン&ジャネット・ジャクソン 「Scream」
制作費: 1180万ドル
1995年にリリースされ、ABCの「Primetime Live」で放送されるやいなや、6400万人もの人々が視聴したとされるMV。当時のグラミー賞を受賞した。