2018年、女優アンバー・ハードはワシントンポスト紙に、DV(ドメスティックバイオレンス)被害者の立場から書いた記事を寄せた。これを受け、元夫ジョニー・デップは名誉を毀損されたとして、5000万ドルの損害賠償を求めてアンバー・ハードを提訴していた。
そして今月17日(火)、バージニア州の判事はジョニー・デップの裁判を継続させることを認め、アンバー側が要求してきた訴えの棄却を却下した。
なおジョニーは昨年11月、イギリスにてサン紙を相手取った裁判で敗訴している。サン紙はアンバーがジョニーからDV被害を受けたとする記事を掲載しており、見出しではジョニーのことを「DV夫」と記していた。ジョニーはこの記事が名誉毀損に当たるとし、サン紙に対し訴えを起こしていたのだった。裁判の中では、アンバーが証人として出廷する場面もあった。
フェアファックス郡のペニー・アズカレート主席判事は火曜に下した判決の中で「アンバー・ハードは、サン紙もこの一連の事件の当事者であり、利害関係が一致していたと主張している。しかしサン紙の問題の焦点が掲載した記事の内容が誤ったものでないかという部分である一方、ハードの問題の焦点が彼女自身が執筆したコラムの内容が誤ったものでないかという部分であることから、二者の利害関係が完全に一致しているとはいえない」とつづった。
さらに判事は「バージニア州の名誉毀損に関する法律はイギリスのものとは大きく異なる。独立宣言と、言論や表現の自由を保証するアメリカ合衆国憲法修正第1条はイギリスのコモン・ローからの大きな脱却を示すものだ」と付け加えた。
世界中が注目する二人の法廷バトルは、まだ終わりを迎えることはなさそうだ。
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