ニュージーランド議会のZoom会議の様子を記録したYouTube動画がなんと29万回再生を記録している。
この再生数を記録しているのは、ニュージーランドにあるワイパ地区議会の産業金融部会が昨年4月、新型コロナウイルス感染拡大によるパンデミックのロックダウン期間中に行ったZOOMによるオンライン会議だ。
公開されて以降、人々はこの動画を自宅や職場で再生し、まるで忙しく仕事をしているようなフリをしているという。また視聴者は、この動画をオフィスのデスクなどで流すことによって、まるで会議に自身も参加しているように装い、ほかの人に邪魔されるのをさけているのだ。
9月24日、議会の公式ツイッターは、「なんだか有名になったみたいですね」と投稿。「いつの間にかインターネット上で話題になっていて、今はただとまどっています」と続けた。
なお1時間44分にわたるこの会議動画では、新型コロナウイルス感染拡大による国内の観光産業への影響について議論されている。
あるユーチューバーは、「もう6回は使っているね」とコメント。さらに他のネットユーザーからは、「僕はアメリカに住んでいるんだけど、妻から『どうして動画内の人達にはニュージーランドなまりがあるの?』って聞かれたよ」「手がふさがっているように見せたくて、このZOOM会議をつけているんだ。おかげで、ムカつく同僚と話をしなくてすんだよ!」との声も聞かれた。
しかもこの動画を利用しているのはどうやら会社員だけではないようだ。ある学生は自宅で再生することでまるで授業を受けているように見せかけ、両親の目から逃れているのだという。
議会の副代表ケン・モリス氏は「この動画は私たちのYouTubeチャンネルの中でもかなりの再生回数を記録しています。ただここまで話題になるとは正直、想定外でした」と語っていた。
ワイパ地区議会はこれまでにも数本の会議動画を投稿しているが、どれも数百回程度の再生数にとどまっていた。