女優のエレン・ポンピオが、ある大物俳優と衝突したエピソードを語っている。
2005年から放送されている人気医療ドラマ「グレイズ・アナトミー 恋の解剖学」にて初回から主演をつとめているエレン・ポンピオ。
先日、ポッドキャスト番組でインタビューに答えた彼女は、このドラマの1エピソードを監督していた俳優デンゼル・ワシントンとバトルを繰り広げたことがあったと明かした。
エレンによると、デンゼル・ワシントンが監督として起用された理由は、エレンのモチベーションをキープさせるためだったという。
当時のエピソードでは、主要キャストだったサンドラ・オーやパトリック・デンプシーが作品から去ってしまっていたため、エレン自身も引き際だと考えていたという。
そんな中でデンゼルと一緒に出来るチャンスが訪れ、これは見過ごすわけにはいかないとやる気を取り戻したそうだ。
エレンはインタビューの中で「デンゼルは撮影の3週間前から現場に入って、ストーリーを理解しようとしていたわ。彼はあまりテレビを見る人ではないから、このドラマも見ていなかったんじゃないかしら」と語り、「それでも監督を引き受けてくれたのは、彼の奥様がこのドラマの大ファンだからなの。彼は今回、チラッとやってきてサクッと監督することが今後何かの役に立つと思っていたのかもしれないわね」と続けた。
そしていざデンゼルがメガホンをとり撮影が進み始めると、彼とエレンはたびたび衝突したという。
「スーパースターって、なにか理由があってスーパースターなのね」と語ったエレンは、「彼らが放つエネルギーというものが絶妙なカリスマ性を生み出しているのよ。パトリックにも、オバマにも、私がこれまでに会ったことがある人はみんな桁外れのカリスマ性があった。もちろんデンゼルにもあったわ。でも、デンゼルは映画スターでしょ?テレビドラマの監督のやり方なんて1ミリも知らないのよ」と、当時のデンゼルへの不満をぶちまけた。
デンゼルは、2016年に放送されたシーズン12の第9話「沈黙の先に」で監督をつとめた。この回でエレン演じる主人公メレディスは、1人の患者から攻撃されアゴを負傷する。そのためエレンはアゴ治療のためにワイヤーを入れているような演技をしなければならなかった。
エレンとデンゼルが衝突したのは、エレンがアドリブを入れたことがきっかけだったという。
「エピソードの最後の方のシーンで、私は自分を攻撃してきた人物と対峙しなければいけなかったの」と当時について語ったエレンは「メレディスは乗り気でなかったし、本当にちゅうちょしていたの。アゴもケガしていたし、加害者からの謝罪を聞くために出向く気にはならなかったのよ。彼女はとにかく限界だった」と、撮影時の心境を明かした。
そういうこともあり、エレンは加害者役の俳優とは、撮影時以外であえてコミュニケーションは取らないようにしているというが、その俳優の謝罪が軽かったようで、「『私を見なさい。謝る時には、私を見るの!』ってどなっちゃった。そしてこのセリフは、台本になかったのよ」と、振り返った。
するとデンゼルからカットがかかり、「俺が監督だ!(加害者役の彼に)指示するのは君じゃない」と言われたという。
いら立ちが最高潮に達したエレンは、デンゼルに対して、「聞きなクソ野郎!これは私の番組なの。私の現場なの。あなたなんて、トイレの場所すら知らないじゃない!」と言い返してしまったという。
そんな壮絶バトルを繰り広げた2人だが、現在の関係は全く問題ないそうだ。エレンはデンゼルに対して、「恨むような感情は全くない」と語っていた。