あるアメリカ人議員の「勘違い」が話題となっている。
9月30日(木)、米国議会の公聴会に米フェイスブック社のグローバル安全責任者アンティゴネ・デイビスが出席した。これは同社が、世界的人気SNS「インスタグラム」が10代の少女にとって「有害」だと認識していたとするウォール・ストリート・ジャーナル紙の報道に関して、質問を受けてのものだった。
この公聴会にて質問に立ったのは、リチャード・ブルーメンソール議員だ。彼はアンティゴネ・デイビスに対し、「あなたは『裏アカ』を終わらせると約束できますか?」という質問を投げかけた。
「裏アカ」とは、ネットスラングの1つで、SNS上で自身の本来のアカウントとは別に、秘密裏に開設するアカウントのことだ。通常、ユーザーが匿名でグチやジョーク、オモシロ画像などを投稿してストレスを発散したり、同じ趣味の人とつながりたいけれど自分が誰なのかは特定されたくない場合などに作られる。
つまり、「裏アカ」自体はユーザー本人しか管理できないものなのだが、リチャード・ブルーメンソール議員は、これをインスタグラムの機能の1つか何かだと勘違いしていたのだろう。
Sen. Blumenthal asks Facebook "Will you commit to ending Finsta?"
Facebook's safety chief has to explain that Finsta is slang for a fake account. pic.twitter.com/jMYy5AIZjY
— Eric Morrow (@morroweric) September 30, 2021
「『裏アカ』は私たちが開発したものではありません」と回答したデイビスは、その後「裏アカ」とは何かをブルーメンソール議員に丁寧に説明した。
このようにデイビスが「『裏アカ』とはアカウントの種類を指すスラングである」と明確に答えたにもかかわらず、ブルーメンソール議員が発したのは「そうですか、『裏アカ』とはあなた方の製品もしくはサービスの1つなのですね」とトンチンカンな受け答えをしたのだった。
結局、ブルーメンソール議員は質問の意図が理解できず、困惑するデイビスを差し置いて、「そのようなアカウントを終わらせることができるのか?」という質問を重ねたのだった。
この一連のやりとりを収めた動画はすぐさまSNS上に拡散され、ブルーメンソール議員の勘違いは多くのユーザーたちからイジられる結果となった。