現在TikTok上で流行している「ドライスクーピング」チャレンジについて、医師たちが命に関わる可能性があると警鐘を鳴らしている。
「ドライスクーピング」とは、スプーン一杯のプロテインの粉を水などに混ぜることなく、そのままの状態で摂取する行為のことだ。「ドライ」は「乾いた（もの）」、「スクーピング」は「すくうこと」を意味する。
TikTok上で公開されたこの動画は若者を中心に注目されるようになり、800万回以上のいいねを集めたが、動画をマネしたインフルエンサーの1人が心臓発作で亡くなるという事故が起きてしまった。
医師らはこの行為について、粉末をそのまま摂取すると肺や心臓の発作を引き起こし、最悪の場合命を落とすことになると警告している。
@rena_serenaa Don’t recommend dry scooping in front of your annoying sister #fitness #fyp ♬ She Make It Clap – Soulja Boy
@dudewhoseric Normal dry scooping <<<<<<<< this #fyp #gym #zyzz #sikkvnt ♬ original sound – P A R S A N A N I
「ドライスクーピング」について研究しているプリンストン大学の小児科医ネルソン・チャウ氏は、この行為を「かなり危険な摂取方法」だと指摘する。
「高濃縮された粉末は窒息や呼吸困難、過量摂取による身体障害、さらに死に至る可能性がある」と語ったネルソン・チャウ医師は「プロテインなどサプリメントは現在、運動前に摂取するとやる気や集中力が上がり効率的に運動ができるとして人気が急上昇している」と続けた。
さらに「流通しているプロテインの多くは粉状のもので、水と一緒に飲み物として摂取する。推奨年齢は18歳以上と記載されているが、もっと若い世代にも広がっているようだ」と10代の若者たちにとってプロテイン摂取が一般的になっていることを明らかにした。
なお研究チームはTikTokに投稿されている「#プレワークアウト（トレーニング前に飲むサプリメント）」のハッシュタグが付けられた動画を100本確認。その中で正しい摂取方法を指南していたのは12本程度だったという。
また水ではなく、アルコールやエナジードリンクと一緒に飲む行為も発見されたそうだ。
チャウ医師は、一般に診療を行う医師たちが、TikTok上の流行を把握している可能性は少ないため、危険な状態になった若者が搬送された際の判断に、支障が出るかもしれないと訴えている。
病院に運ばれたTikTokユーザー↓
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