女優のクリステン・スチュワートが、20年にわたる自身のキャリアについて率直な思いを明かしている。
この度、映画『スペンサー』で故ダイアナ妃を演じたクリステン・スチュワートによると、これまで出演した数ある映画の中でも、自身にとって満足な仕上がりとなった作品は数えるほどしかないというのだ。
先日サンデー・タイムズ紙のインタビューに答えたクリステンは、「これまで40本から50本ほどの作品に出演してきたけど、本当によいと言える、人々を最初から最後まで感動させられるようなものは5本ほどしかないわ」と明かしている。
その5本のうち2本は2014年公開の『アクトレス~女たちの舞台~』と2016年公開の『パーソナル・ショッパー』だと明らかにしたが、残る3本については明言を避けた。
10歳の頃から子役として『フリントストーン2/ビバ・ロック・ベガス』や『パニック・ルーム』などに出演していたクリステンだったが、世界中がその名を知ることになったのは2008年に公開された映画『トワイライト・サーガ』シリーズのベラ・スワン役がきっかけだった。
一躍世界的な有名女優になったクリステンだったが、批評家からの目は厳しかった。
2013年、クリステンはシリーズ5作目の『トワイライト・サーガ/ブレイキング・ドーン Part2』にて、ゴールデンラズベリー賞最低主演女優賞という不名誉な賞を受賞してしまう。
それでもクリステンは、ロマンス・コメディやSFスリラー、リブート版『チャーリーズ・エンジェル』など多くの話題作に出演し続けた。
作品への評価は様々だったが、クリステンはほとんどの作品について、参加した経験を「後悔していない」と語る。
「数本の作品だけ、オファーを受けたことを後悔してしまったものがあったわ。それは結果がどうのではなくて、ただ楽しくなかったの」と明かしたクリステンは、「何が最悪かって、撮影中に『この作品は成功しないだろうな』ってわかっているのに、最後まで気を引きしめて取り組まないといけないところよ」と語っている。
そんなクリステンは、オファーを受ける基準について「完全に賭けでしかない!」と明かしていたが、現在は鼻がきくようになったのか、その作品が自分にとって実りあるものになるかわかるようになってきたという。
そして確実に結果も伴ってきている。11月にアメリカで公開される『スペンサー』は、早くもアカデミー賞を総ナメするのではないかと注目視されているのだ。
ポスト紙は、この作品でのクリステンの演技について「人の心をひきつけ、遊び心のある、まばゆいばかりの人物像だ」と評価している。