映画『君の名前で僕を呼んで(原題:Call Me By Your Name)』のオリヴァー役は、実はあの俳優が最初にキャスティングされていたことが明らかになった。
2017年に公開されたロマンス映画『君の名前で僕を呼んで』。ティモシー・シャラメとアーミー・ハマーが共演し、美しい少年と美しい青年が描くラブ・ストーリーが世界中で話題を呼んだこの作品。実は当初、アーミー・ハマーの代わりにシャイア・ラブーフかキャスティングされていたことがわかった。
本作で脚本とプロデューサーをつとめ、アカデミー賞を受賞したジェームズ・アイボリーがこの度出版した回顧録「Solid Ivory」の中で明らかにしたのだ。
ジェームズ・アイボリーは10月27日(水)、雑誌「GQ」に寄せた文章の中で、映画『フューリー』に出演していたシャイア・ラブーフが、哲学者に関する論文を書く人物を演じている様子を想像することができず、結果的に彼を起用しなかったという。
「シャイアはわざわざ自分で飛行機のチケットを買って、ニューヨークに来てティモシー・シャラメとセリフ合わせをしてくれた。監督のルカ・グァダニーノと僕はとても感激したよ」と語ったジェームズは、「若い2人の台本読みはセンセーショナルなものだった。なんの違和感もない、愛し合うカップルそのものだったんだよ」と、当時を振り返っている。
ところがその後、シャイアの起用は取り消されることとなる。シャイアは2017年、ジョージア州にて公共の場で泥酔し、乱暴に振る舞ったとして逮捕された。さらにかつての交際相手である歌手のFKAツイッグスやシーアら複数の女性から、虐待や暴行を受けたとして告発された。
ジェームズはシャイアにメールし、事実なのかどうか確認しようとしたが、ルカ・グァダニーノはすでにアーミー・ハマーをキャスティング。その後、二度とシャイアの名前があがることはなかったという。