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カミラ・カベロ − 貧困に苦しむ少女が「フィフス・ハーモニー」という“寄せ集め”のガールズ・グループで大成功するまで【崖っぷちから這い上がった海外セレブたちVol.18】

カミラ・カベロ COLUMNS
カミラ・カベロ

ガールズ・グループ「フィフス・ハーモニー」のメンバーとして活動後、現在はソロ・アーティストとして世界中を熱狂させている歌姫カミラ・カベロ。最近ではあのイケメン実力派アーティスト、ショーン・メンデスとの熱愛ニュースでも、ゴシップ誌をにぎわせているわよね。24歳にして恋も仕事もすべてを手に入れたかにみえる彼女。そんなカミラも実は、すでにたくさんの“崖っぷち”を経験しているの。あの明るくてキュートな笑顔のウラにどんな歴史が隠されているのか…さっそく深堀りしちゃうわね!

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セレーナ・ゴメス

「移民の子」だったカミラ

キューバ人の母親とメキシコ人の父親を持つカミラは、1997年、キューバの首都ハバナで生まれたの。幼少期は、両親の母国をいったりきたりしながら育ったんですって。経済的に恵まれているとはいえなかったカミラの両親。少しでも稼ぎのいい仕事をみつけようと、必死だったみたいね。

▼赤ちゃんのときのカミラ・カベロ!かわいい!しかも小さいときから今まで、あんまり顔が変わっていない気が…

 

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6歳のとき、母親と一緒にアメリカのマイアミに移住したカミラ。母親からは当時「ディズニー・ワールドにバケーションにいくわよ」といわれていたそう。でも、実際にマイアミについたときに母子がもっていたのは、たった3万円の現金と身の回りのものをいれたリュックひとつだけ。父親がアメリカに引っ越してくるまでの18ヶ月間は、母親がデパートのくつ売り場で働き、親子でつつましく暮らしていたんですって。少女カミラは、テレビのアニメで英語を勉強しながら、お父さんに会える日をゆびおりかぞえていたらしいわ。いじらしくて泣けてくるわね…。

そんな苦労を重ねて、のちにアメリカで大成功することになったカミラ。でも2008年11歳のときに米国籍をとってアメリカ人になってからも、ずっと自分のルーツがラテン系であることを意識し、誇りに思っているみたい。彼女のヒット曲の中に、ラテンの要素をちりばめたものがあるのも、きっとそのせいなのね。

【動画】2017年にソロシングルとしてリリースし大ヒットした「ハバナ」。離れてなお故郷を想うカミラの気持ちがこめられているの。

シャイ過ぎて人前で歌えなかった過去

いまでは世界を代表する歌姫になったカミラだけど、幼いころは「とてつもない恥ずかしがり屋で、自分だけの小さな世界にひたっている」ような子供だったらしいわよ。ファミリーパーティーなど社交の場にいくと、居心地が悪くてよく泣いていたんだとか。だれもいない部屋に閉じこもって時が過ぎるのをただ待っていた、というからかなりシャイだったみたいね。

とあるインタビューで「私はホントは“歌手”って感じの人間じゃないの」と語ったカミラ。ミュージシャンになった人たちの話を聞くと、みんな小さいころから家族の前でいつも歌っていた、とかクラスの人気者だったっていう話がおおいけど、私の場合はそうじゃなかった」とも。10歳で聖歌隊のオーディションを受けたときには、緊張のあまり歌詞をど忘れ。無残にも落ちてしまったらしいわ。

▼いまでは考えられないほどシャイだったのね…


そんな彼女もアメリカにきてからは、全米ティーンのあこがれ的存在であるディズニースターたちのトリコに。「チーター・ガールズ」「ハンナ・モンタナ」「ハイスクール・ミュージカル」などといった音楽ドラマや映画にどハマリしていたそう。恥ずかしがり屋ではあっても、音楽やパフォーマンスへの純粋な興味や情熱は、カミラの心の中でつねに燃えていたんでしょうね。

思春期になると、エド・シーランやテイラー・スウィフト、ジョン・メイヤーなども聴くようになった彼女。「YouTubeで、ワン・ダイレクションの動画をみて“ひとりカラオケ”をしていた」そう。「ワン・ダイレクション」といえば、イギリス発の大人気オーディション番組「Xファクター」から発掘されたボーイズ・バンド。素人から大スターになった5人をみて、カミラは思ったらしいの。「彼らにできるなら私にもできるのは?」ってね。

▼カミラは「Xファクター」出身のアイドル、「ワン・ダイレクション」にあこがれていたってワケ

 

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運命を分けたXファクターでのオーディション

15歳の誕生日を迎えたカミラ。「ワン・ダイレクション」に感化されていた彼女は、アメリカ版「Xファクター」のオーディションを受けるため、ノース・カロライナ州に向かうの。両親にたのんで片道14時間ものドライブをしたというんだから、その決意は相当なモノ。

やっとの思いでオーディション会場にたどり着いて知らされたのは、彼女が「控え」であること。もし「1日の終わりに時間があまっていたらオーディションを受けられるかも」、ということだったらしいの。結果的に、やっとチャンスが回ってきたのは3日目。アネサ・フランクリンの「リスペクト」を歌ったカミラなんだけど、実際のオンエアでは、歌唱シーンがカットされてしまうという屈辱(くつじょく)を味わうの。彼女のアーティスト人生は、決して順風満帆なすべり出しではなくてね。むしろ崖っぷちからのスタート、といってもいいのかもしれないわ。

【動画】「Xファクター」初期のオーディションで「リスペクト」を歌ったカミラ

でも、人生は、なにが起こるかわからないからオモシロいもの。番組プロデューサーで名物審査員であるサイモン・コーウェルが、カミラをふくめ、5人の女の子たちを寄せ集めて「グループ」にしたの。全員、それぞれ個人でオーディションに参加したものの、落とされてしまった子たち…彼女たちこそが、その後爆発的な人気を誇ることになるガールズ・グループ「フィフス・ハーモニー」のメンバーだったワケ。

▼“寄せ集め”が花開いた「フィフス・ハーモニー」

 

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ちなみにこの「オーディションに落ちた者同士でグループを結成」というのは、「ワン・ダイレクション」が結成されたときとまったく同じ構図。カミラと「ワン・ダイレクション」のあいだにはこのころからフシギな縁があったのかもね。

カミラのスター性は最初からすば抜けていた

のちに「フィフス・ハーモニー」となる女の子5人組は、当時「ザ・ライラズ」「1432」とグループ名をコロコロ変えながら「Xファクター」のグループ部門を勝ちあがることに。とある回で、テイラー・スウィフトの「We Are Never Ever Getting Back Together(私たちは絶対に絶対にヨリを戻したりしない)」を披露した5人。審査員のひとりだったデミ・ロヴァートは、パフォーマンス後にこんな感想を語っているの。「ごめんなさい、なんかピンとこなかったわ。今日感じたのは…あなたたちのなかで輝いていたのは、ひとりだけ…」

その“ひとり”をあえていわなかったデミに、当時司会者だったクロエ・カーダシアンがツッコんだの。「デミ、ちゃんと名前をいって!だれが一番輝いていたの?」と、しつこく食い下がるクロエに観念したデミが「あなたよ」といって指差したのは、なんとカミラ。

【動画】「ひとりだけ輝いている人がいる」とデミが感想をのべたのは、3:05ごろ。司会のクロエに食い下がられて、観念するデミは4:20ごろから

“たったひとり輝いている”と名指しされた彼女は、どうしていいかわからず「わたしたちはみんな輝いていると思うわ…」とふし目がちに謙虚な返答をするの。ほかのメンバーは、そんな彼女をみてきっと複雑な気持ちだったハズよね。でも、いまソロでこんなに活躍しているカミラをみると、デミの見る目は確かだった、としかいいようがないわ。もうはじめから、スター性という意味で彼女の才能がずば抜けていたんでしょうね。

そんな、カミラがなぜ最初のソロ・オーディションで落ちてしまったかはナゾだけど…やっぱり人生ってなにがおこるか、わからないものよね。

フィフス・ハーモニーとしてデビュー・世界を圧巻

最終的に「フィフス・ハーモニー」と名づけられた5人は、「Xファクター」のグループ部門で3位を獲得。その後、サイモン・コーウェルのレコード会社と契約を交わし、メジャー・デビューをすることになったの。

2013年のデビュー曲「Miss Movin’ On/ミス・ムービン・オン」は、米ビルボードのメインシングルチャート「HOT100」にくい込む大ヒット。「Xファクター」で優勝できなかったことなどなんのその、爆発的な人気を獲得することに。翌年の「MTV・ビデオ・ミュージック・アワード」では同曲で最優秀新人アーティスト賞を獲得。なんとあのサム・スミスをおさえての受賞だったワケだから、当時の彼女たちの人気ぶりがわかるというもの。

【動画】MTV VMAsで最優秀新人アーティスト賞を受賞した「Miss Movin’ On/ミス・ムービン・オン」のMV

このころから「フィフス・ハーモニー」のファンは「ハーモナイザー」と呼ばれるように。ジャスティン・ビーバーのファンは「ビリーバー」、テイラー・スウィフトのファンは「スウィフティーズ」と呼ばれるように、大物アーティストのファンたちには特別な「呼称」がつくことが多いのね。「ハーモナイザー」というファンベースをあっという間に獲得した「フィフス・ハーモニー」だけど、それは彼女たちがどれだけ短期間で成功したかの証でもあるワケよ。

実は、 「MTV・ビデオ・ミュージック・アワード」でフィフス・ハーモニーに敗れたサム・スミス本人も「ハーモナイザー」だったことが後ほど判明。2017年にジェームズ・コーデンのトークショー「ザ・レイト・レイト・ショー」の大人気企画「カープール・カラオケ」に出演したサム。サプライズで「フィフス・ハーモニー」が車に乗り込んできた際には「ヤバい!うれしい!震えがとまらない!」と言いながら、大ヒット曲「ワーク・フロム・ホーム」をコラボする姿が。

【動画】「カープール・カラオケ」でサプライズ登場した「フィフス・ハーモニー」に大興奮するサム・スムス。喜び方が乙女でなんともキュート!「フィフス・ハーモニー」のメンバーもサムの大ファンだったことが判明するの(当時すでにカミラはグループを脱退)

サム・スミスほどの大物さえもトリコにしてしまっていたのが、当時の「フィフス・ハーモニー」だったってワケね。「寄せ集め」の女の子5人でつくられたグループとは信じられないほどの飛躍を果たした彼女たち。恥ずかしくて人前で歌えなかった少女カミラも、このグループの成長と共に、才能をどんどん開花させていったの。

でもこのグループとしての成功が、その後のカミラに新たなる試練をあたえることになるなんて、このときの彼女は知るよしもなかったのね。だって彼女自身が、自分の内に眠るホントの才能と情熱、そして可能性にまだ気づいてなかったんだから…そしてそれは、彼女の人生を崖っぷちに追いこむことになってしまうの。この続きはまた次回!お楽しみに!

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