米テスラ社のCEOイーロン・マスクが、自社の株を売却するかどうかを、なんとツイッターユーザーの判断にゆだねている。
イーロン・マスクは11月4日(土)、自身のツイッターを更新。自社株を売却するかどうかを、ツイッターユーザーからの「投票」で決めると発表した。
イーロンはツイッターの投票機能を使うとともに、「最近、株式の含み益が税金逃れの手段になるという議論がなされている。そのため自社の株式を10%売却しようと考えているんだが、支持する人はどれくらいいる?」とつづっている。
Much is made lately of unrealized gains being a means of tax avoidance, so I propose selling 10% of my Tesla stock.
Do you support this?
— Elon Musk (@elonmusk) November 6, 2021
投票は現時点で350万票集まっており、58%が「支持する」となっている。
さらにイーロンは、「私はどこからも現金での給料やボーナスをもらっていない。株を持っているだけだ。だから個人的な税金を払うためには、株を売るしかない」と付け加えていている。
米国証券取引委員会に提出された財務諸表によると、イーロンは今年2月時点で、テスラ株を2億2700万株保有している。Forbesはこれが同社株の22.4%に相当するとしており、その10%分だけでもおよそ278億ドル(約3兆1,476億円)にのぼる価値だと報じている。
なお、現時点でのイーロンの純資産は3184億ドル(約36兆507億円)だとされている。
今回、イーロンがこのような形で意見を募った背景として、2012年にイーロンに付与された約2300万株分のストックオプションが、来年8月に期限切れを迎えることが関係していると見られている。
このオプションには約300億ドル分の価値があるとされているが、行使するためには所得税を納付しなければならない。この税金だけでも100億ドルという金額になるのではないかと言われている。