人気海外ドラマ「ゲーム・オブ・スローンズ(以下、GOT)」の前日譚として制作が進められるも、のちに廃案となったスピンオフ作品について、驚愕の事実が明らかになった。
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米Insider誌が伝えたところによれば、これは先月発売されたジャーナリストのジェームズ・アンドリュー・ミラーが執筆した新著「Tinderbox:HBO’s Ruthless Pursuit of New Frontiers」で明らかになったもの。ワーナーメディア・エンターテインメントの元会長であるボブ・グリーンブラット氏が語ったところによれば、「GOT」のスピンオフ作品のパイロット版には、3,000万ドル(約34億円)もの制作費がかけられていたという。
巨額の資金をかけ制作が進められていたパイロット版であるが、その数か月後、同作のワンカットを観たグリーンブラット氏は、納得のいかない仕上がりになっていると感じ、HBOのコンテンツ最高責任者であるケイシー・ブロイス氏に対し「これはうまくいかないし、オリジナル・シリーズの約束をはたせていないと思う」と述べたそうだ。
「なので、残念ながら制作を中止することに決めました。ちゃんとした作品を作らなければ、という大きなプレッシャーがありました。それではうまくいかないと思います」
「ゲーム・オブ・スローンズ」の放送局である米HBOが、「GOT」のスピンオフ作品制作に向けて動いていることを発表したのは、2017年5月のこと。その後、ナオミ・ワッツを主演に迎え、「ゲーム・オブ・スローンズ」より何千年も前の時代「英雄たちの時代(Age of Heroes)」の末期を描くTVシリーズ「Bloodmoon(仮題)」のパイロット版が進行中であることが報じられた。
しかし2019年、前述の作品はパイロット版の撮影が完了したにもかかわらず、制作が中止に。その代わりに、10話で構成された「House Of the Dragon(原題)」という、まったく別のスピンオフ作品の制作が進められていることが明らかとなった。
#HouseOfTheDragon, a #GameofThrones prequel is coming to @HBO.
The series is co-created by @GRRMSpeaking and Ryan Condal. Miguel Sapochnik will partner with Condal as showrunner and will direct the pilot and additional episodes. Condal will be writing the series. pic.twitter.com/9ttMzElgXm
— Game of Thrones (@GameOfThrones) October 29, 2019
なお、「House Of the Dragon」は、2022年にお目見えとなる予定。「GOT」の原作者であるジョージ・R・R・マーティンの著書「Fire & Blood」を基にした同シリーズでは、「GOT」の時代より200年前を舞台に、ターガリエン家について描かれるという。