米ウォルト・ディズニー社が98年間の歴史の中で初めて、女性の取締役会会長を選出した。
これまでの取締役会会長ボブ・アイガー氏の後を継ぐことになったのは、同社の取締役を14年間つとめてきたスーザン・アーノルド氏。かつてはグローバル投資会社「Carlyle」の幹部だった。
会長就任にあたってのコメントの中でスーザン・アーノルド氏は、「取締役会会長という新たな役割をになうにあたり、引き続き弊社の株主の皆様の長期的な利益に貢献するとともに、ボブ・チャペックCEOとこまめに協力しながら、ともに100年近く続く、ディズニーが持つ卓越した創造性と革新性という遺産を築いていきたいと思います」と決意を述べている。
なお、アーノルド氏はこれまでにも、さまざまな大手企業で活躍してきた。
過去8年間Carlyleで役員を務める前までは、日用品メーカー大手のP&G社や、世界的ファストフードチェーンであるマクドナルド社に在籍してい。
前任のボブ・アイガー氏はアーノルド氏について、「2007年に初めて取締役会に参加して以来、スーザンはその豊かな経験、揺るぎない誠実さ、専門家としての判断力を存分に発揮してきました。弊社にとって非常に価値のあるものであり、尊敬すべき経営者です」と語っている。
アイガー氏は2020年2月、15年間務めたディズニーのCEOを退任。今月末には会長職も退任し、同社を去る予定だ。
そんなアイガー氏は在任中、ディズニー社やピクサー社やマーベル社、ルーカスフィルム社、21世紀フォックス社など様々な買収を行うとともに、同社として初めて、中国本土にテーマパークとリゾートをオープンさせるといった功績を残している。
アイガー氏の退任、そして女性会長の就任は、ディズニー社にとって新たな歴史の始まりといえるだろう。
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