アメリカ政府は、2022年に開催される冬季北京オリンピックを外交上ボイコットすることを発表した。
ボイコットするのは「代表外交団」のみで、「代表選手団」は引き続き大会に参加する。
これは12月6日(月)、バイデン政権のジェン・サキ報道官が発表したもので、中国の新疆ウイグル自治区における大量虐殺や人権侵害に抗議する意味があるという。
会見の中でジェン・サキ報道官は「バイデン政権は、2022年オリンピック・パラリンピック北京大会に外交関係者並びに政府関係者を派遣しません。これは新疆ウイグル自治区おいて中国政府が断続的に行っている人道に反する犯罪や大量虐殺、その他人権侵害を懸念したものです」と語り、「なおアメリカの代表選手に対しては、引き続き精一杯のサポートを行ってまいります。我々は彼らを100%バックアップし、自宅から応援することになるでしょう。大会そのものの盛り上げに参加するつもりはありません」と付け加えた。
2022年冬季オリンピックは、来年2月4日より北京で開会され、20日に閉会する。
なお、アメリカ政府がオリンピックをボイコットするのはこれが初めてではない。
1980年、アメリカ政府はソ連によるアフガニスタン侵攻を受けてモスクワ大会をボイコットしている。またこの対抗措置として、1984年のロサンゼルス大会ではソ連側がボイコットしていた。
今回のアメリカ政府のボイコットを受け、中国側は「スポーツの大会に政治的利益を持ち込んでいる。彼らが来ても来なくても、北京オリンピックの成功にはなんら影響がない」と反発。対抗措置を取る構えも見せている。
一方、国際オリンピック委員会(IOC)は今回のアメリカ政府の決定を「支持する」姿勢を表明している。
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