アメリカで年に1度開催される音楽の祭典「グラミー賞」を主催するレコーディング・アカデミーが、今年度「年間アルバム賞」にノミネートされているオリヴィア・ロドリゴ「Sour」から、制作関係者としてクレジットされていた数名の名前を除外することを発表した。
除外されていたのは、ソングライティングチームの一員としてリストアップされていた、アニー・クラークことセント・ヴィセントと、ジャック・アントノフ、そしてテイラー・スウィフトだ。
この3人はテイラーのアルバム「Lover」に収録されている「Cruel Summer」という楽曲をともに制作している。
そしてオリヴィア・ロドリゴのアルバム「Sour」に収録されている「Deja Vu」という曲について、オリヴィアは過去に、テイラーの「Cruel Summer」から影響を受けたと公表しており、このことからアルバムでは、「Deja Vu」の作詞家として彼らの名前がクレジットされているのだ。
今回「Sour」をグラミー賞にノミネートさせる際にも、オリヴィア側はセント・ヴィセントとジャック・アントノフ、そしてテイラーの名を共同作曲者としてレコードアカデミーに提出していた。
一方、レコーディング・アカデミーの方針では、「影響を与えた曲」の作曲者はノミネートに含まないという。そのため、「年間アルバム賞」にノミネートされた「Sour」から、この3名の名は除外されることとなった。
しかし、これで3名に今年度のグラミー賞受賞のチャンスがなくなったわけではない。テイラーのアルバム「Evermore」も年間アルバム賞にノミネートされており、制作に参加したジャックも名を連ねている。またセント・ヴィンセントは、今年リリースしたアルバム「Daddy’s Home」が年間オルタナティブ・アムバム賞にノミネートされている。
注目が集まる2022年グラミー賞の授賞式は、日本時間2022年2月1日に開催される。