映画『Don’t Worry Darling』の監督をつとめたオリヴィア・ワイルドが、この作品でとくに力をいれたシーンについて語っている。
2022年公開予定の映画『Don’t Worry Darling』は、1950年代のカリフォルニアで理想的な暮らしをする若い夫婦を主人公とした物語。夫のジャックを歌手で俳優のハリー・スタイルズ、妻のアリスを女優のフローレンス・ピューが演じている。一見、完ぺきな生活を送っているように見えるアリスであったが、やがてそんな生活の裏に隠された秘密に気づいていくというサイコスリラーだ。
今年9月に公開された11秒間のティーザーではハリー・スタイルズとフローレンス・ピューが激しいキスを交わすシーンも見られた。これについてオリヴィアは、1993年の映画『幸福の条件』や1987年の映画『危険な情事』に着想を得たと明かしている。
このたびVogue誌のインタビューの中で、「これらの映画には、大人のセクシーさがある」と語ったオリヴィアは、「もうこれからの映画では、よいセックスが描かれるものはないのか」とずっと疑問に思っていたことを告白。
自身が監督した『Don’t Worry Darling』では「女性が求めているもの、女性がよろこびを感じるとはどのようなことなのか、スクリーンで見てもらうことができる」と付け加えた。
なお、オリヴィアは過去に、女性が主役を演じる映画に男性俳優が出演したがらないことを暴露している。そのうえで、今回出演したハリーのことを「ピューが主役であるということをはっきりと認識し、そんな彼女に隣で人間らしさを与えてくれている」と絶賛していた。
今回のインタビューでも、ジャック役をキャスティングすることがいかに難しかったかを語ったオリヴィアは、「キャスティングの段階で、『彼女と同等か、それ以上のセリフがなければ、出演する価値がない』と言い放った俳優が何人いたことか」となげきながらも、「これは彼らのせいではなくで、そのような考えを植え付けた社会のせいなのよ」と問題点を指摘している。