世界中に熱狂的なファンを抱える『ハリー・ポッター』シリーズにて、主要キャラクターの1人ハーマイオニーを演じた女優のエマ・ワトソンが、シリーズの中で唯一、「気乗りしなかった」シーンについて明かしている。
それは、劇場版第7作『ハリー・ポッターと死の秘宝 PART1.』にて、ロン(ルパート・グリント)が彼らのもとを去ってしまったあと、ハリー(ダニエル・ラドクリフ)が落ち込むハーマイオニーをはげますべく、ダンスに誘うシーンだという。ダンスをしている間、2人の間にはおだやかな時間が流れ、ハーマイオニーも笑顔を見せるものの、音楽が鳴りやむと再び暗い表情に戻ってしまう。
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実はこのシーン、劇場にて公開された後はファンの間でも大きく意見が分かれるものとなった。
ハリーとハーマイオニーに、友情以上の感情があるのではないかとほのめかすものであり、原作にはない描写だったためだ。なお、J.K.ローリングによる原作では、シリーズを通してハリーとハーマイオニーのロマンスが描かれることはなかった。
そしてエマ・ワトソン自身もこのシーンに疑問を抱き、プロデューサーのデイヴィッド・ヘイマンに直接かけあったという。
Hypableの記事によると、エマはデヴィッド・ヘイマンに対し、原作にはこのようなシーンは描かれていないこと、「におわせる」ような演出には気が乗らないことを訴えていたそうだ。それでも、エマは台本にのっとって演技をしたのだった。
一方、興味深いことに、原作者のJ.K.ローリングはこのシーンを気に入っているという。J.K.ローリングによると、この描写は小説にこそ盛り込まなかったものの、頭の中で考えていたことだったというのだ。
J.K.ローリングはこのシーンについて、「ハリーとハーマイオニーの間でありえたかもしれない感情であり、2人の関係に深みを加えた」と語っている。