今月5日、英エセックス州の中学校が、『ハリー・ポッター』シリーズの著者J.K.ローリング(56)にちなんで名付けられた校舎名を改名することを発表した。
J.K.ローリングといえば、実写化もされた『ハリー・ポッター』シリーズや『ファンタスティック・ビースト』シリーズの生みの親として今なお世界中の読者から崇拝されている。しかし、近年はトランス・ジェンダー(身体的性別と自身の認識する性が一致しない状態)の人々に対する見解が差別的であるとして、度々物議をかもしてきた。
ローリングは一昨年、「新型コロナウィルスの後の世界を、生理がある人にとってより平等なものに」というタイトルの記事を取り上げ、「生理がある人」を「女性」と明言しなかったことを揶揄(やゆ)する発言をツイート。その内容がトランスジェンダーの人々への差別発言ではないかとして大炎上した。
‘People who menstruate.’ I’m sure there used to be a word for those people. Someone help me out. Wumben? Wimpund? Woomud?
Opinion: Creating a more equal post-COVID-19 world for people who menstruate https://t.co/cVpZxG7gaA
— J.K. Rowling (@jk_rowling) June 6, 2020
批判を受けたローリングは、「性別が存在しなければ同性愛はありえない。性別が存在しなければ、世界中の女性が生きている現実が消されてしまう。私はトランスの人たちを知っているし愛しているけど、性別という概念を消すことで、人生について有意義な議論をする力が奪われてしまう。真実を話すことはヘイトではない」と改めて見解を発表するも、今なお批判の声が収まる気配はない。
そんな中、同校は生徒や教職員の要請により、ローリングのこれらの見解が学校の方針にそぐわないとして、「ローリング」と名付けた校舎名を、イギリスの元陸上選手の名前にちなんだ「ホームズ」へと変更した。
昨年12月には、同様の理由で『ハリー・ポッター』シリーズから着想を得た実在のスポーツ「クィディッチ」の競技名を変更することが発表され、大きな話題を集めた。
Always calling a Wronski Feint a wonky faint? Don't panic! Simply follow our blagger's guide to Quidditch: https://t.co/nkXOz1HLy8 pic.twitter.com/QBIQSY1h5e
— Wizarding World (@wizardingworld) January 19, 2017
トランス・ジェンダーの人々に対するローリングの見解には多くの著名人らも反応しており、『ハリー・ポッター』シリーズのダニエル・ラドクリフや、『ファンタスティック・ビースト』シリーズのエディ・レッドメインも、ローリングの見解に異議を唱えている。
U-NEXTにて独占配信中![PR]
映画・海外ドラマ関連を中心に、洋楽や海外セレブ情報も発信。カルチャーとファンの距離を縮める、カルチャーをもっと楽しめるコンテンツをお届け!
☆X(旧Twitter)で最新情報を発信中!今すぐフォロー!