人気歌手のビリー・アイリッシュが、呼吸困難に陥ったファンを助けるため、コンサートを一時中断。その時の様子が動画で公開されている。
新アルバムを引っさげたツアー「Happier Than Ever World Tour」をスタートさせたビリー・アイリッシュ。
米時間2月5日、ジョージア州アトランタで行われたコンサートでビリーは、観衆の中に苦しそうな様子のファンを発見。ショーを一時中断し、そのファンを助けるようスタッフを呼んだという。
その時の会場にいたダナ・マシアスさんは、「スタッフは呼吸困難になっていた女性を一般席から助け出し、無事であることを確認していました」と、語った。さらに「その後、ビリーは人々が苦しんでいることに気づき、観客のみんなに一歩下がって場所を確保するように頼んだんです。そして突然、人々が吸入器を求め始め、別の少女は息をするのに苦しんでいて、ビリーはコンサートの全てを一時中断しました」と、その時の様子を明かした。
この時ビリーは、呼吸器を求める人々に対し「大丈夫、1つ手に入れた!みんな、少し時間をおいてね。混雑しないでね」「リラックス、リラックス、大丈夫!」と、冷静に呼びかけていたという。
BILLIE EILISH
STOPS ATL CONCERT TO GIVE FAN INHALER#thepowerhour #tmz pic.twitter.com/DGOGcyLjyr— Dj_Larry Jones (@Dj_LarryJones) February 6, 2022
過去にもビリーはコンサートで混雑し苦しそうな観客を発見した際、パフォーマンスを中断。「みんなが大丈夫な状態になるまで待つからね」と、観客の安全第一でコンサートを行っていた。
現在、ビリーのようにアーティストたちが観客の安全第一をより考えるようになったのは、トラヴィス・スコットのコンサートでの悲劇が一因だろう。
昨年11月、米ヒューストンで開催された、トラヴィス・スコット主催の「アストロワールド・フェスティバル」で、観客が押し合いになり、10人が押しつぶされて窒息死するという大事件が起きた。
事件を受けトラヴィスは「本当に打ちのめされている」と、声明のなかで悲痛な思いを明かしたが、トラヴィスが観客の状況に気づけずパフォーマンスを続行してしまったことで、現在、数億円規模の訴訟に発展している。